その8

 

 

 

「だめよぉ、おねがい、まって、続けてされたら、ひゃぁぁぁぁ… 」 

彼女の愛液に加えて、先に美人英語教師の肉壷をたっぷりと蹂躙した高橋の精液の残

滓も格好の潤滑剤と成り、瀬戸の律動は実に滑らかだ。一度燃え上がり絶頂まで突っ

走った女体だから、再び火がつくのは容易であり、口では拒みながらも美和子の尻は

何時の間にか二人目の少年の突き上げに合わせて蠢き始めていた。

 

「はぁぁぁぁ… あっ、あうぅ… 」

「敏感なんですね、ミワコ先生」

生徒から恥ずかしい指摘を受けても、美貌の英語教師は反発する事さえ出来なくなっ

ている。自分でも呆れるほどに安易に快楽に溺れ、蜜壷に出入りを繰り返す肉棒に心

まで支配された美和子は、もう逆らう台詞を口にする事すら諦めてしまう。

 

「すごく、きっちりと絞まってきますよ。先生はよっぽどセックスが大好きなんです

 ね? 」

「いやぁ、そんな事、言わないでよぉ… あっ… あふぅぅ… 」

少年のリズミカルな律動に合わせて美和子も淫らに尻を振る。一晩で二人の男に女陰

を蹂躙されるのも初めてならば、如何に人気のない深夜の山頂の広場と言っても、野

外で男に尻を預けるのも初めての美人英語教師は、下腹部から波動の様に広がる蕩け

る様な快感に溺れて色っぽく喘ぎ泣くばかりに追い詰められている。

 

「ああ、ゆるして… もう、だめ、おねがい… 」

「まだまだ、高橋の奴にあんなに犯らせたのに、僕だけ駄目って言うのは無しにして

 下さいね前澤センセイ」

同級生の高橋に対しての対抗心を露にして、瀬戸は背後から彼女におおい被さると揺

れる豊かな胸の膨らみを弄り回す。

 

「もう、いく、イッちゃう! 」

最初に高橋との行為で味わったよりも巨大で奔放な荒波の予感に嘖なまれて美和子は

狂った様な声を張り上げた。憧れの女教師の狂乱ぶりに触発された瀬戸も、目を吊り

上げて彼女の尻を捉まえてパンパンと音を立てて腰を振る。

 

「いく… いくぅぅぅ… 」

まるで最初の絶頂が単なる呼び水に過ぎなかった様に、美和子は更に果てしなく遠い

高みに追い上げられて愉悦に震え絶叫した。

「せっ、せんせい! 僕も! くぅぅ… 」

法悦境に達した美人女教師の蜜壷の蠕動に耐え切れず、瀬戸も彼女の中に思いっきり

精をほとばしらせてしまった。

 

 

 

 

「どうも、アタシが取って来たキノコがまずかったみたいだわ」

放課後の職員室で周囲に同僚の教師がいないのを見計らい、牧子がいくぶん頬を赤ら

めながら小声で話し掛けてきた。

「キノコですか? 」

心当たりがある美和子もまた、小さな声で話をする。

 

「さっき天文部の部長の石崎が報告して来たんだけれど、キノコ専門の学術図鑑で調

 べたら、あのキノコ、学術名はナントカ… って、言うらしいの。毒性が無いかわ

 りに、場合によっては強い幻覚症状が出る事があるみたいなのよ。私達は、あの晩

 に思いっきりキノコ鍋を食べちゃったもんだから、あんな乱交に成った様ね」

何故か、あの夜の山頂で教師としても自制が利かず、生徒と肉の乱痴気騒ぎ及んだの

か、ようやく合点の行く答えを見い出した2人の女教師は苦笑しながら頷き合った。

 

その頃… 

 

「うまく行ったな」

校庭の端にあるクラブ棟の一角にある天文部の部室で石崎は高橋と大笑いしていた。

「それにしても部長、あの薬は何なんですか? 」

「ああ、あれか? いや、俺の叔父が某製薬会社の研究室に勤めているんだが、色々

 な新薬の研究中に、時々とんでも無い薬だ出来上がってしまうそうなんだ」

高橋に奢らせたコーラを口に含み、石崎は不敵に微笑む。

「あの薬も、そんな偶然の賜物らしいけれど、まあ、強烈な催淫作用がある合成麻薬

 みたいなものらしい。せっかく合成に成功しても、まさか商品化は出来ないから、

 叔父さんたちは密かに仲間内でのお楽しみの為に、ある程度の分量を会社の目を盗

 んで持ち出したのさ」

「へ〜、そんな事もあるんですか? 」

後輩の驚きの表情が面白いのか? 石崎の舌は滑らかだ。

 

「酔っぱらった叔父さんがポロっと漏らした秘密を、俺は聞き逃さなかったよ。あと

 で素面に成った叔父さんに強請って、ようやく手に入れたのが、あのキノコ鍋に入

 っていた合成媚薬って言うわけ」

「なにしろ無味無臭で水溶性って言う、ほんとうに優れモノの合成媚薬でしたから、

 効果はどんなものかと心配でしたよ。でも、下川先生だけじゃなくて、前澤先生ま

 でもメロメロでしたから吃驚ですよね、さすがは石崎さんです」

腕を組み何度も頷きながら高橋は先輩を誉め讃える。

 

「でも、あの時に下川先生が出しゃばって、新種のキノコを取ってくれなかったら、

 どうするつもりだったんですか? 先輩」

「その時には、1年生の2人のどっちかに芝居させるつもりだったけれど、ありがた

 いことに下川先生は自覚無しで狂言回しを引き受けてくれたもんな」

石崎が報告したキノコによる幻覚説を疑う事なく信じ込んだ美人体育教師の顔を思い

出して、悪賢い天文部の部長はほくそ笑んだ。

 

 

 

「それでさぁ… 」

もう一度、職員室で慎重に辺を見回してから牧子が苦笑いを浮かべた。

「実は今週末にも、彼奴等は天文観測したいって友田先生に申請したのよ、でも、ほ

 ら、友田は奥さんのお産の直後だから、またまた私にピンチヒッターを頼んで来た

 わ」

牧子は頬を赤らめながら後輩の美人英語教師の顔を覗き込む。

 

「彼奴等、そのつもりで秘密厳守を誓ったみたいだから私はOKするけれども、ミワ

 ちゃんは、どうする? もしも嫌ならば、私ひとりで引率してもいいよ」

気を使ってくれる先輩に対して美和子は笑顔を向けた。

「あら、私は副顧問なんですから、当然、天文部の観測活動には同行しますよ。それ

 に… 」

 

ここで美和子は悪戯がバレた子供の様に、ペロっと小さく舌を出す。

「あの美味しいキノコ鍋も、楽しみですもの」

先輩の美人体育教師は、美和子の台詞に唖然としたが、やがて… 

「そうね、あのキノコ鍋はヤミツキに成りそうね」

と、妖しく微笑んだ。

 

 

天文部の夜  END

 

 

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