その8

 

 

 

 

「あら、そんなに私の中って気持ちいいの? 洋一? 」

「はい、最高です。だから、少し待って下さい」

妖艶な笑みを浮かべて彼を見上げる美女の言葉に、洋一は何度も頷く。

「だめよ、だって、私も、もうイッちゃいそうなんだもん、だから… 」

身動きの取れない若者の腰を両脚で挟み込んだ芳美は、驚いたことに淫らに尻を振

り始めた。

「うわぁぁ、芳美先輩、やばいっす! ちょっと、待って! 」

「いや、またない、だって、朝からずっと待っていたんだもん! こうやって洋一

 とセックスするのを想像して、授業中もずっと我慢して来たんだもん。休み時間

 にトイレに行って、洋一との昨日のセックスを思い出してオナニーしていたんだ

 もん」

狂ったように下から股間を連続して持ち上げて来る芳美の台詞が、洋一の獣心に火

を付けた。

「僕だって、ずっと我慢していました、芳美先輩と、こうしたくて我慢していました」

もう引き返すことが難しいところまで追い込まれた洋一は、ようやく開き直って荒

腰を奮い始める。

「きゃぁぁぁぁぁ… いい、これよ、こうして欲しかった、ねえ、気持ちいいの、

 このまま、おねがい… おねがいぃぃぃぃぃぃ… 」

無駄な抵抗と知りつつも、それでも洋一は堤の崩壊の時を一秒でも先送りにしよう

と思いっきり歯を食いしばり腰を振り立てる。

「ああ、もう、だめ、イッちゃう! ほんとに、イクわ… いくぅぅぅぅぅぅ… 」

彼の努力が実を結び、先に絶頂に達したのは芳美の方だった。だが、彼女が昇りつ

める時に見せた蜜壷の蠕動は峻烈で、ギリギリのことこで己を律していた洋一はひ

とたまりも無かった。

「くぅぅ… 先輩、はぁぁぁぁ… 」

我慢に我慢を重ねた末の射精は天にも昇る心地良さだから、若者は愛おしい年上の

美女の肉壷に情念の隠った白濁汁を存分に注ぎ込んでいた。

 

しばらく抱き合ったまま息の整うのを待った二人だが、やがて洋一の方から身を離

した。

昨日の経験から学んでいた若者は、後始末に便利なウエット・ティュシュを大量に

持って来ていたので、その一つを床に投げ捨てていた鞄から取り出した。

「ちょっと、まって」

彼が憧れの美女の股間を清めようとした矢先に、芳美はむくりと身を起こし洋一の

手を押しとどめる。

「まだ、平気でしょ? 」

射精を終えたものの、そそり勃ったままの若者の股間を手で撫でた芳美は、くるり

と振り返ると、なんと窓際に歩み寄ってゆくではないか。唖然とする洋一を面白そ

うに眺めながら、彼女は閉め切られていたカーテンを少し開いた。

 

「ねえ、見て、校庭の真ん生ではサッカー部が練習しているわ、右の端では軟式テ

 ニス部、外周トラックでは陸上部が活動中よ」

本校舎の四階にある生徒会室からは校庭の様子が一望出来た。だからと言って、い

ま、この状況で敢えて窓際に歩み寄る芳美の存念が理解出来ず、洋一は驚いた顔で

その場に固まる。

「あの、外から見られたら困りますので、あまり窓の側には行かない方が良いので

 は? 」

心配になって洋一が問いかける。

「大丈夫よ、下から見上げても、4階の部屋の中なんて見えっこ無いもの。それよ

 り、こっちに来てよ、洋一」

ほんの束の間、どうしたものかと悩んだ若者は、微笑み振り返る美女の魅力に抗い

切れず、ふらふらと彼女に近寄った。すると窓枠に両手を付いた美女は前屈みと成

り、お尻を後方に突き出して来るではないか。なんとも扇情的な姿勢をなった憧れ

の美人生徒会長の真意を計りかねて洋一はその場に立ちすくむ。

「ねえ、ここで… うしろから犯って」

「えっ、でも… 」

確かにここは4階で、しかもグラウンドからは地形的に1段高く成った場所に本校

舎は建築されている。それに周囲にはこの高さに匹敵するビルも無いので、よほど

の事が無いかぎりは部屋の中に様子を窺い知ることは困難であろう。しかし、狭い

と言ってもカーテンは開いているのだから、なにか間違えれば二人の桃色遊戯が露

見する可能性もゼロでは無いのだ。わざわざ密室状態に隙を作る芳美の行動は若者

を悩ませた。

 

「いいの、ここで犯ってほしいのよ。誰かに見られたらと思うと、ゾクゾクしちゃ

 うわ」

彼女の言葉に、洋一は何となく合点が行った。思えば昨晩、生徒会準備室で芳美が

オナニーに耽っていたのも、もしも、このドアを開けて誰かが入って来たらと考え

ることで興奮が増していたのであろう。だからこそ不粋な侵入者が現れた時でも、

洋一とは違って慌てふためくことが無かった。

(そうか… ひょっとして、芳美さんは、人に覗かれる事で興奮を味わう趣味があ

 るのかも知れないな)

彼女の恥ずかしい性癖を見抜いた様な気がした洋一は、自分の想像が当っているの

かどうか? 確かめたい気持ちが強くなって行く。

(よし、ここは、やっぱり確かめよう)

意を決した若者は一つ頷き彼女の背後に迫った。

「あっ… 」

スカートを捲りあげれば、先程ショーツは脱ぎ捨てているので、滲みひとつない白

い尻が眼下に露になった。直前に一度、噴いているのに洋一の股間は衰えるどころ

か、これからが本番だといいたげに固い勃起を保っている。まるで彼を誘っている

ように尻をうねらせる芳美の願い通り、若者は背後から前のめりの彼女を捕まえる

と潤いを絶やさぬ陰唇に亀頭をあてがい、そのまま自分の腰をグッと前に押し出し

た。

 

「むふぅぅ… あぐぅ… 」

窓は閉まっているし、ここは4階なのだが、それでも万が一を恐れているのか? 

芳美は咽の奥から溢れ出てくる嬌声を精一杯こらえていた。彼の肉棒が根元まで蜜

壷に呑み込まれた時に、芳美は辛そうに眉を顰めて躯を小さく震わせた。

「ああ、すごい、また、奥まで… きゃぁぁぁ… 」

窓枠に両手を付いたまま俯いて顔を左右に揺するから、芳美の二本の三つ編みが激

しく揺れ動く。

「ほら、芳美さん、外を見て御覧よ、あのサッカー部のゴールキーパーは、僕にお

 尻を支配された芳美さんの顔を見ているんじゃ無いかな? 」

「えっ、うそ… 見られているの? ああぁぁぁ… だめよ、見ないで… こんな

 芳美のことを見ちゃ、いやぁぁぁぁ… 」

万が一に、実際見ていても、視力が人間離れしていない限りは、サッカーのゴール

付近から4階の窓を見ても、そこに居る人物の特定は難しいだろう。だが、もしも

人に見られる、あるいは見られる危険があることで欲情を高める性癖を芳美が持ち

合わせているならば? と、想像した洋一は、彼女の耳もとで、ありもしない目撃

者の可能性を示唆してみたのだ。案の定、心地よく肉棒を包み込んでくれていた膣

の肉襞は、目撃者の存在を仄めかしたことでいきなり峻烈な締め付けを見せた。

 

「くぅぅ… 芳美さん、そんなに絞めないで… 」

「いやぁぁぁ… 恥ずかしい」

首をイヤイヤと振りながら、芳美は何度も痙攣を繰り返す。自分の想像が当ってい

たことに満足した洋一は、さらに言葉で美女を追い詰める。

「ねえ、見てください。あの陸上部の選手です、いま、トラックを走っている奴も

 、ちらちらとこっちを見ていますよね? 」

「だめぇ、だめよ、見ないで、こんな私を見ちゃ、いやぁぁぁ… 」

あんな遠くから見えるわけが無いのに、それでもこんなにも興奮を露にする芳美が

愛おしく、彼は猛然と律動に取りかかった。

「ひぃぃぃぃぃ… だめぇ、見られちゃうぅぅぅぅ… あぅ、すごい、奥に当る、

 これ、いい… ひぁぁぁぁぁぁぁ… 」

誰か他の者に見られるかも知れないと言う危惧が大きな興奮を呼ぶのか? 芳美の

蜜壷が強烈な締め付けと共に妖しい蠕動まで起こしたことから、責めているハズの

洋一も一気に追い詰められていた。

(やっ… やばい! でも、もう止められない… くぅぅ、気持ちよすぎる! )

二度めなのに、こんなにも早く放出の危機に曝されて洋一は焦り苦悶する。

(だめだ、こんなに早くイッたら、芳美さんをがっかりさせてしまう! )

だが、少年の懸念は杞憂に終わる。彼よりも芳美の方が遥かに早く盛り上がってい

たのだ。

「だめぇぇぇ… もう、イク… いっちゃうぅぅぅぅぅぅ… 」

少年が崩壊の危機に怯えていた、まさにその時、いち早く芳美は絶頂への階段を駆

け上がってしまった。

「あひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ… 」

芳美が昇りつめた事を悟った若者は安堵の溜息を漏らしつつ、そのまま白濁の欲情

汁を彼女の蜜壷の中に注ぎ込んだ。

 

 

 

憧れの女(ひと)は生徒会長 2 END

 

 

 

 


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