捜査官 4 その24

 

 

 

 

(それにしても忌々しい、いったい何処から計画が漏れたのだ? )

母国にとっては絶対に必要な再処理済みの核燃料であるが、この作戦は成功し

てこそ評価される代物であり、もしも失敗したり事前に察知されたならば、テ

ロ行為として世界中から糾弾される事に成る。

事前に本国の軍の高官には知らせてあるが、何かと軍に批判的な情報部は作戦

から閉め出していた。完全に軍の、いや大佐の独断専行として企画立案された

事に成っている作戦ではあるが、成功した暁には人民的な英雄と言う称号が贈

られる事は間違い無い。秘密裏な遂行こそが作戦の成功の鍵だと認識するプロ

の軍人は、だからこそ蟻の一穴たりえる警務課の行動に神経を尖らせているの

だ。

「…………でしょう? 大佐? ちがいますか? 大佐… 大佐! 」

己の思考の中に埋没していた大佐は、盟友とも呼べる黒人の問いかけに慌てて

顔を上げた。

「えっ… 何ですか? 大使? 」

大佐の答えに黒人は呆れた様な顔を向ける。

「随分と綺麗な獲物を捕まえてきましたね? と、言っているのですよ、大佐」

ウンガアリは好色そうな顔をして舌舐めずりする。

「こんども私にも賞味させてくれるのでしょう? だからこそ今日は大使館員

 は早めに帰宅させたのですからね。今この建物にいるのは、あなた方の他に

 は外を見張る衛視だけです」

これまでも彼等は組織内部の裏切り者や日本在住の反国家主義者、それに、経

済的な支援を渋る2世、3世達の内の若い女性の懲罰成敗の為に、度々バンビ

リア大使館を使って来ている。

世間の目を誤魔化す為におそらくは監視の対象とされている自国の大使館は使

えない大佐だから、麻薬の取り引きなどで高額な賄賂を渡しているウンガアリ

が頂点に立つバンビリアの大使館は絶好の隠れ蓑なのだ。大佐の趣味を満足さ

せる宴には、この大柄な黒人も何度も同席して、獣のお溢れを頂戴っしている

「はははは… 彼方も好きですな大使」

この大使館の地下室に捉えた美貌の警務課員の事を思い出して、大佐は下卑た

笑い顔に成る。すでに部下により数時間に及ぶ輪姦が行われている事を思うと

、サディストな大佐の血は大いに騒ぐ。

「はい、あの女、なかなかな美人です。もしも、用事が済んだら私に払い下げ

 てくれませんか? ここでは無く、伊豆の別荘の地下で飼いならしたいと思

 うのです」

これまでに日本在住の反政府主義者の女性を何人か性交奴隷として払い下げら

れていた黒人は、邪悪な本性をむき出しにして言い放つ。

「それは、ちょっと… マズイですな。あの女は困ります。そのうちに、また

 別の女を用意しますから、あの女は止めて下さい。その変わりに今日は存分

 に楽しみましょう」

まさか彼女が日本の警察官だとは、この小心者の黒人に伝えるわけにも行かぬ

ので、大佐は言葉を濁してやんわりと拒絶する。桜子の事は、もう一人の取り

逃がした警務課員と共に尋問の後に、すばやく消してしまう事が好ましい。

再処理された核燃料の強奪計画にしても、こちらは本国から密輸した銃器をふ

んだんに用意しているので、当面は火力で圧倒出来ると考えている。しかし、

それはあくまで不意打ちに成功した時の話だ。

情報が漏れてSATにでも待ち伏せを喰らえば、敗北は無いにしろ相当の被害

は覚悟しなければ成らない。さらに、再処理核燃料を奪取した後の日本からの

脱出は困難を極める事に成りかねないので、作戦の実行以前の隠匿は絶対条件

と言えよう。あり得るとは思えないが万が一にも第一空挺団あたりがでばって

来れば、逆に殲滅される恐れすらある。

(まさか… 絶対に秘密は守られているハズだ。本国の情報部ですら、我々の

 作戦に気付いた様子は見えない。ましてや、この腑抜けた国の警察が強奪計

 画を予見する要因など何も存在しないではないか! 落ち着け、大丈夫だ! )

大作戦の前の小さな齟齬に苛立ちながら、その湧き上がる不安を押しつぶす様

に大佐は立ち上がる。

「さあ、大使閣下、それではまいりましょう。おそらく2〜3日程度のお楽し

 みに成りますが、あの女を骨までしゃぶり尽そうではありませんか」

半島の北からやってきた生っ粋の軍人は、残酷な笑みを浮かべて南の国の盟友

に呼び掛ける。

「その言葉を待っていましたよ、大佐。今夜はおおいに楽しみましょう」

好色でサディストな黒人も、我が意を得たりとばかりに立ち上がり、先立って

大使公室を後にする。

 

拉致されて8時間程度が過ぎてしまった女警務課員は地下室で無惨な姿を曝し

ている。天井から釣り下げられた縄により、後ろ手に縛られた桜子は起立の姿

勢を余儀無くされるが、意地の悪い事にかろうじて爪先のみが床に付く高さで

固定されている。部屋の中の輪姦に加わるメンバーは、最初の3人から10人

にも膨れ上がり、その内の二人が美貌の女警務課員に取り付き、立ったままの

彼女の前後の穴を塞いでいる。

「ひっ… ひぃぃ… ひぃ… あぁぁ… もう、いやぁぁぁ… 」

既にアヌスも愛しい亀谷の手で十分に開発されてしまっている桜子だから、無

惨な立位での2穴挿入からも凄まじい快美を味わっている。しかも、彼女が無

反応に成るとつまらないと思う獣達の手により、各々が放出する度に改めて強

力な媚薬を塗られてしまう事から、マゾ奴隷女として仕立てられていた桜子は

無限の悦楽環状に迷い込み、随喜の涙で頬を濡らすばかりだ。

むせる様な淫臭の漂う地下室のドアがいきなり開かれた事から、ドアの際に立

っていた曹長が身構える。しかし、入って来たのが現場の最高指揮官の大佐と

、その盟友の黒人であったことから、曹長は慌てて直立不動の姿勢を取る。

「敬礼! 」

どんなに淫楽に耽っていようとも、そこは第三国に身分を隠して潜入している

軍人達だったから、立ったままの桜子を前後から犯していた連中も反射的に全

裸の女警務課員から離れて股間を勃起させたまま滑稽に敬礼する。

「かまわんよ、楽にしろ曹長、それにお前等もだ。どうだ、下ごしらえは済ん

 でいるか? ウンガアリ氏はお待ちかねだぞ」

大佐の言葉に傍らの黒人は歯を剥き出して下卑た笑い顔を見せる。

「もう、すっかりと準備は整っていますね、大佐」

ウンガアリは彼女に歩み寄ると、縛り上げられて剥き出しと成った乳房に無遠

慮に手を伸ばして、その柔らかさを確かめる様にもみしだく。

「あっ… いや… 」

束の間、狼藉から逃れて安堵の溜息を漏らしていた桜子は、黒人の手で乳房を

弄られて情けない声を上げてしまう。もともとマゾ奴隷として亀谷に十分に仕

込まれている肉体は、輪姦と媚薬のミックスした責めの前に極めて官能が鋭敏

化している。

こうして乳房を揉まれただけで、股間には新たな蜜が溢れてしまうのだ。黒人

大使は己の役職を棚上げにして、捕まえた東洋人の女を嬲り続ける。すると、

それを見ていた大佐も興奮で鼻息を荒くしながらズボンとブリーフを脱いでし

まう。

 

 

 

 


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