その21

 

 

 

 

(くぅぅぅぅ… きもちいいぜ。この子、たまらんぞ… )

相手が妖魔の中でもトップクラスに恐れられている九尾の狐である事も忘れて

、卓也は少女との肉の交わりに陶然と成っている。やがて、男の本能に煽られ

た若者はゆっくりと動き出すが、不意の決壊を恐れる余りに規則正しい律動と

は言えない、ぎこちない腰使いで少女に挑んで行く。

「うにゃぁ… あひぅぅ… いい、これ… なんで? ああ、きもちいいの?

 ふにゃぁぁぁぁぁ… 」

人の男との交わりは、あくまで精を絞り取るだけの行為なのに、何故か卓也に

貫かれた瞬間から、完全に理性を失っている狐娘は、もう己の体力が十二分に

回復しているにも関わらず、彼との肉交を止められない。完全に自分を見失っ

た伝説の妖怪は、まるで若者を挑発する様に、腰をうねらせて快美を貪ってい

る。

「すごいぃぃぃぃぃ… 感じるよぉぉぉぉ… うにゃにゃにゃ〜〜〜〜〜〜 」

本来であれば、体力の回復の為に人の精を絞るセックスなのに、そこから生み

出される目の眩む様な快美に溺れて、狐娘は卓也にしがみつくと無我夢中で彼

の背中に爪を立てて引っ掻き回している。その痛みに劣情を煽られた若者は、

ついに見境をなくして、そのままスパートを掛けて行く。荒々しい腰の動きに

応える様に、少女の甘い悲鳴が静かな森に響き渡る。

「あぁぁぁぁぁ… もう、だめ… うにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! 」

場所柄など一切気にする事も無く、少女は嬌声をまき散らした後に裸身を反ら

せて痙攣する。彼女が生まれて初めて牝の狂いを体験している最中に、その蜜

壷が見せる妖しくも力強いうねりに苛まれて、ついには卓也も精をほとばしら

せてしまった。

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ… 」

新宮の一族の中でも特異者として知られた卓也の精をしたたかに子宮に叩き付

けられて、少女はカッと目を見開き、仰け反ったままで躯を硬直させている。

(これ… なに? なんなの? ああ、きもちいい… とける、とけちゃうぅ

 ぅぅ… )

多くの人の男の精を吸い尽くして、己のエネルギーに変えて来た九尾の狐にと

って、卓也の精は特別なモノに感じられている。これまでに味わった事の無い

凄まじい快美に襲われた少女は、裸身を何度も大きく痙攣させた後に、しっか

りと彼にしがみつき蕩ける様な笑みを見せた。

「すごい… こんなの、初めて… アンタ、なに? なんなの? 」

純粋に驚く少女の問いかけに、卓也は困った様な顔をする。彼には狐娘の感動

を察する事が出来なかった。だから、自分がなにか? と、問われても答え様

も無い。

「俺か? 俺は… 俺だよ」

「そう… なら、あなたは私の主さまよ… 決めた! 」

射精を終えて快楽の余韻に浸っていた若者を、今度は少女が押し倒す。

「おっ… おい、ちょっと、待てよ。なあ、おいってば… 」

「いや、待たない」

制止する卓也の声を無視して、狐娘は九つの別れた尾を振りながら、再び彼の

股間の顔を埋めて行く。立て続けに2度の射精を済ませていた若者の肉棒はさ

すがに半萎えの状態であったが、ザーメン塗れの汚れた男根にも関わらず、彼

女はそのままむしゃぶりついた。

「くぅぅ… そんなにされたら、おい、ちょっと、なあ、くわぁぁぁぁぁ… 」

浅ましいもので、2度の射精を終えた直後なのに彼の肉棒は、少女の口の中で

たちまち硬度を取り戻す。

「うふふ… うれしい、主さま。また、こんなに固くしてくれたのね」

「いや、その、固くって… 面目ない」

言葉とは裏腹に勃起してしまう、なんとも節操の無い男根の持ち主は、苦笑い

を浮かべてボリボリと頭を掻く。照れる卓也を他所に少女は立ち上がると、今

度は上に成って若者に跨がってくるのだ。力を取り戻した肉棒を逆手で捕まえ

た狐娘は狙いを定めると、そのままゆっくりと腰を降ろして来る。濡れた秘裂

に亀頭が触れたかと思った次の瞬間には、もう彼の肉棒は再び少女の中にもぐ

り込んでいる。

「あふぅぅぅぅ… うにゃぁぁぁぁぁぁぁ… 主さまぁぁ… 気持ちいいよぉ

 ぉぉ… 」

目もとを興奮で赤く染めた少女はうっとりとした顔で、快美を卓也に訴える。

一旦は尻を落して根元まで直立していた男根を呑み込んだ彼女は、両手を若者

の分厚い胸板に付くと、そのまま前後左右に淫らに裸身を揺さぶり始める。

「あうぅぅぅぅぅぅぅぅ… きゃぁぁぁぁぁ… うにゃ… うにゃぁぁ… 」

もう体力的には十分に回復したのであろう、見れば左腕に負った傷も塞がり、

今ではうっすらと浮かぶ赤く細い筋が傷の名残りを感じさせる。また、それ以

外の浅手などは、もう痕すら残らずに掻き消えている始末だ。

「主さま? ねえ、気持ちいい? 私は、とっても… ああ、いいの… いい

 のぉぉぉぉ… うにゃ〜 」

興奮して艶っぽい台詞をまき散らしながら、少女は卓也の上で淫らに舞い狂う

。いつまでも彼女に主導権を握られているのも沽券に関わるので、若者もいよ

いよ攻勢に転じる事にする。少女の細い腰を捕まえた卓也は、ひとつ大きく深

呼吸をした後に、猛然と下からの突き上げを開始したのだ。

「ひぃぃぃぃぃ… 主さま… そんなにしたら… あっ… あぁぁぁぁぁぁぁ

 … 」

これまでは受け身であった卓也の思わぬ反撃を喰らって、彼女は瞬時に軽いア

クメに達してしまう。だが、少女の都合などお構い無しに彼は猛然と突き上げ

を続ける。

「ひぃぃ… ひぃぃぃ… 」

快美の奔流に押しながされた少女は、若者の上で断末魔を思わせる悲鳴を繰り

返し、大きく仰け反り躯を震わせる。あわや後ろに倒れ込みそうに成った彼女

の事を、卓也はしっかりと捕まえて、そのままラストスパートへと突き進む。

意識を飛ばして悲鳴すら発しなくなった少女の中に、ついに若者は3度目の射

精に及んでいる。彼は奥歯を喰い絞めると、思う存分に少女の中に精をほとば

しらせていた。

 

 

 

 

 


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