秘書室の女 後編
その9

 

 

 

 

隣家の下衆な小太りの男の夢精を見せつけられた翌日に、真弓子は大掛かりな部

屋の模様替えを行った。昨日の深夜に図らずも巨根から精がほとばしる瞬間を目

撃してしまった彼女は、過去の母親と叔父の密会シーンを思い出して、そのまま

無我夢中で自慰に没頭している。隣家で暮らす無遠慮で不潔な男のそそり勃つ一

物は、彼女の封印されていた過去の忌わしくも甘美な記憶を白日の元に引き摺り

出していた。

たった一度だけ目撃した母親と叔父の性行為は真弓子の心の奥底に強烈な印象を

刻み込んでいる。いつもやさしくたおやかだった母が牝に変わり、笑顔を絶やさ

ぬ温和な叔父が仮面を脱ぎ捨てて野獣と化した、あの自宅の応接間での光景は、

思春期の入り口に差し掛かっていた少女の心の中に小さいが深い闇を植え付けて

いた。幸いな事に、その後の人生において上手く心底に巣食った闇を飼いならし

て眠らせて来た真弓子にとって、偶然に見てしまった隣家の小太りの男の不様で

淫らな光景は、忘れたはずの何かを思い出させる引き金に成ったのだろう。

明け方近くまで自慰の耽りながらも、翌日には何ごとも無かったかの様に出社し

て無難に仕事をこしたのは彼女の類い稀なる自律心の現れでもあるが、同時に思

い付いた事柄によりテンションが異常に高まっていた賜物でもあった。そつ無く

仕事を終えた真弓子は会社の同僚からの食事の誘いも振り切って、意気揚々と自

分のマンションに戻っている。最初に彼女が行ったのは、物入れとして使ってい

た奥の部屋の模様替えだ。

雑多に放り込んでいた品々を吟味して、明らかに不用と思われる品々は処分を決

める。また、邪魔に成っていたスーツの類いも、本来の場所であるクロゼットに

しまったことから、それだけで部屋は随分と片付いた印象に成った。次いで彼女

はリビングに置いてあった小振りなソファを苦労して元の物置き部屋に引き込み

、隣のアパートに密接した窓とは反対側の壁を背中に配置する。また、窓の横に

はラックを配置して小さなテレビを乗せた。

これで彼女が隣家から丸見えの場所にあるソファに寝転がる言い訳が可能に成る

。こうしてリラックスしてテレビを見る姿は、その気のなれば隣の小太りの男か

らは余す所なく見渡せる。

(全財産を賭けてもいいわ… あの男ならば、絶対に覗くハズよ)

これまで心の底で沈澱していた邪な感情が沸々と泡立つのを感じながら、真弓子

は手早く部屋の模様替えを終わらせた。

「さて、これでよし… 」

全ての準備を整えてから、改めて彼女はバスルームに向かう。

(これからが本番ね… うまく餌に釣られて掛かってくれるかしら? )

熱いシャワーを浴びながら、真弓子は人には見せぬ淫蕩な笑みを漏らす。昨日の

夜に隣の風采の上がらぬ小太りな男の不様な夢精を見て以来、彼女の頭から人並

みはずれた巨根の残像が離れない。あの雄物で貫かれてしまった時の事を思うと

、右手が自然と股間に差し伸べられる。

「はぁぁぁぁぁ… 」

明らかにシャワーの飛沫とは異なる種類の粘液に濡れた秘裂は、表面を指で少し

摩っただけで甘い痺れが躯の隅々まで走り抜けて行く。いま付き合っている会社

のエリート社員とは大人と子供の差がある雄物に魅せられて、真弓子は自分でも

呆れる程に潤う秘所を持て余す。あの下品な男との性交を思うと、濡れた女陰が

耐え切れないくらいに疼いてしまう。過去に母親が叔父に犯される光景を自分に

ダブらせた真弓子は、危険な行為としりながら隣家の小太りな男を挑発する愚行

に至ろうとしていた。

昨晩見せられた、あの巨根と夢精が彼女の良識を粉砕していたので、真弓子はま

ったく警戒心が欠如している。まともに考えれば彼女ほどの美女が名前も知らぬ

男をわざと挑発するなど馬鹿げた話であろう。しかし今の真弓子は心の中の闇に

支配されていて、どうにもおさまりが付かない。会社での通常の業務中にも何度

も思い直そうと努めてはみたが、実際に家に戻ると、やはり最初に駆け付けたの

が物置き部屋だった。本来であれば身を浄める為のシャワーなのに、彼女は昂る

気持ちを抑え切れずに股間を愛液で汚して行く。

「ママみたいに、無理矢理に大きなチ◯ポを入れられたら、どう成るのかしら?

 あんな名前も知らない奴に犯されると、どんな気持ちになるの? 」

後ろを向いて首筋にシャワーの飛沫を浴びながら、彼女は空いている方の左手を

そっと胸元に押し当てる。

「あっ… あふぅぅぅ… 」

自分でも恥ずかしく成る様な淫らな手付きで胸の膨らみを揉みあげれば、桜色の

乳首はぷっくりと勃起して痺れる様な快美が生まれる。大人の恋をする様に成っ

てからは絶えて久しかった己を慰める行為に真弓子は没頭して行く。妄想のオカ

ズはもちろん隣家の小太りの男である。脳裏に焼き付いた巨根に貫かれる光景や

、昔、母親が叔父に強姦同様に犯された記憶を頼りに彼女はオナニーに耽ってい

る。

これまで故意に記憶の底に仕舞い込み封印していた光景が鮮やかに思い出されて

しまった美女は、浴室でシャワーを浴びながら立ったままでの自慰行為により、

これまでに無い大きな興奮に包まれている。

(だめよ、こんなところで中途半端にオナニーしても、この躯の火照りはどうに

 も成らないもの… )

疼く女体を多少は誤魔化す事は出来ても、けしてこの自慰が根本的な解決には至

らぬ事を知っている美女は、己を慰める手を休めて、再び躯をシャボンで包む行

為に立ち戻る。いつもよりも入念に肌を磨いた真弓子は、お気に入りのバスロー

ブを羽織ってリビングに戻った。冷えたビールで咽の乾きを癒してから、改めて

彼女はワインのボトルとグラス、それにつまみのチーズをトレーに乗せて、いよ

いよ片付けの終わった元物置き部屋へと乗り込んだ。

(よし、帰って来ているわね)

ほとんど重なりあった形の窓の向こう側のアパートの部屋に明かりが灯されてい

る事を確認した彼女は満足げにほくそ笑む。ワインやグラスの乗ったトレーをカ

ウチの横にある小さなテーブルに置いた真弓子は、わざとレースのカーテンだけ

しか降ろしていない窓を気にしながら、小型テレビのスイッチを入れる。

やや涼しく成ってはいるが、窓は半分程開いていて、網戸越しに吹き込む風が真

新しいレースのカーテンを揺らしている。この程度の距離だから少しボリューム

を上げれば、おそらく隣家のアパートの部屋にも物音は届くであろう。何ごとか

と見上げた先に、隣のマンションの部屋で彼女がバスローブ姿でカウチに寝転ん

でいれば、あの男は興味を示すに違い無い。相手の注意を引く為にわざとしばら

くの間、テレビの音量を大きくしておいた真弓子は、ふっと隣家の部屋の明かり

が消えた意味を考えて薄笑みを浮かべる。

(覗いているのかしら? うん、気配はあるわ。自分の部屋を暗くして、じっと

 息を顰めてこちらを覗いている… そんなところかな? うふふ… )

おそらく目論みがあたっているだろうと考えた美女は、わざとバスローブの胸元

をくつろげて窓の向こうに陣取っているであろう男に印象的な膨らみの谷間を見

せつける。更に盛んに足を組み換えて、裾もかなりだらしない事に成っている。

これしきのワインで酔っぱらう事は無いが、多分隣家からあの男に覗き見されて

いると思うだけで、彼女の頬は火照り紅く染まっている。

 

 

 

 

 


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