その12

 

 

 

 

恋人気取りの優男の、どこか遠慮がちなオズオズとした愛撫とは違い、この野

卑な小太り野郎は僅かに潤んだ肉裂に強引に無骨な指を捻じ込んで来る。肉襞

が軋み鈍い痛みも走るが、そんな些末な事を瞬時に忘れさせてくれる快美が躯

中を駆け抜けるから、真弓子は寝たふりを続けるのに苦労する。だが、膣の中

で節榑立った指が妖しく蠢くので、その粗暴な動きが彼女を痺れさせている。

ちょっとでも気を抜けば、過去に叔父に犯されて咽び泣いた母親の様に、男の

指の動きに合わせて腰を振ってしまいそうに成る。男に気付かれぬ様に自分の

背中の後ろに回した両手でしっかりとカウチに乗せたクッションを握り締めな

がら、真弓子は洪水の様に凄まじい快美に耐えていた。やがて、男は指嬲りに

飽きたのか? 今度は彼女の足元に回り込み、両手を使って無理に肉の秘裂を

左右に寛げる暴挙に及ぶ。

(みっ… 見られている、こんな奴に、私のマ◯コを見られている… 目で犯

 されているんだわ)

瞼を閉じて寝たふりをしている美女だが、男の狂おしい視線をまたぐらに感じ

て脳裏が焼ける様な刺激を堪能する。目で犯された秘穴は、彼女の興奮の深さ

を物語るように愛液を噴き出している。恥毛の下で淫らに咲き誇る肉花弁の中

から滴る粘り気のあるラブジュースを目の当たりにして、小太りな侵入者は生

唾を呑み込んだ。

ゴクリ… 

男が咽を鳴らして唾を嚥下した音は真弓子の耳にも届く。目を閉じていること

から聴力に神経を集中している彼女には、その物音が次のステップへ進む為の

合図に思えた。

(あふぅ… そろそろ目を覚ます芝居をしないと、いいかげん変に思われるわ

 ね)

相手が引き返す事の出来ぬ所にまで足を踏み入れている事を確信した彼女は、

初めて意識が戻りかけた様なふりをして小さくうなり声を漏らしつつ、少しだ

け瞼を揺るわせて見せる。切れ長な目がうっすらと開き、長い睫が揺れた事か

ら獲物の覚醒を察したオタク野郎は、騒がれる前にと事を急く。

既に露出してあった巨大な肉棒に手を添えた規男は濡れて光る美女の秘裂に先

端を押し当てて挿入を図るが、経験不足に加えて焦りもあり中々思うように事

が進まない。気持ちばかりが先走り、亀頭は愛液の滑りのせいで何度か肉裂の

表面をなぞり逸れてしまう。

「あふぅぅ… 」

いよいよ挿入間近と期待に胸を高鳴らせた真弓子は、まるで焦らす様なオタク

野郎の失敗に苛立ち、つい、声が漏れてしまう。

「やばい! 畜生、はいれ、はいれよ、この… 」

その後さらに2〜3度失敗を繰り返した規男は、それでも寝たふりを根気良く

続ける美女の期待に応えて、ようやく亀頭を蜜壷の中におさめる事に成功した

「あぁぁぁぁぁぁぁぁ… 」

これまで付き合い肌を合わせたどの男よりも強い拡張感に心を震わせながら、

もう眠ったふりの芝居が無意味に成った真弓子は、それでも夢を見る様な風情

でゆっくりと目を開けた。

「だっ… だれ? だれなの? いや… 離れて、いやよ、こんなの… あぁ

 ぁ、酷いわ、あなた、だれなの? なんで犯すの? あぁぁぁぁぁ… 」

あくまで自分は被害者で無ければいけないから、真弓子は白々しい台詞を口に

する。しかし、少しでも気を抜くと思わず彼に抱き着いて腰をくねらせてしま

いそうなので、懸命に身を横たえているカウチを握って己を諌めている。詰る

言葉を発しはいても彼女がほとんど無抵抗なのを良い事に、規男は尻を左右に

小さく振りながら巨根を肉壷に深く押し入れて行く。

「いやぁぁぁ… やめて、犯さないで… こんなの、いや、ひどい… 助けて

 … だれかあ… ああ、犯されるぅぅぅぅ… 」

文言だけ聞けば貞操の危機に有る美女の悲痛な呼び掛けであるが、実際の真弓

子の台詞は蚊の啼く様にか細い代物に過ぎない。だからこそ根は小心者の規男

も安心して陵辱行為に満身する。ついに亀頭は彼女の蜜壷の奥の壁に当たった

が、女を抱く事に慣れていないオタク野郎は、さらにグッと腰を突き出す暴挙

に及ぶ。

「ひぃぃぃぃぃ… 」

こんなにも奥までの侵入された経験が無い真弓子は、襲い掛かって来た凄まじ

い衝撃と目眩く快美の前に、あっさりと最初の絶頂に駆け上がってしまった。

一度は開かれた瞳から光が消え失せて、やがて黒目が瞼の中に隠れてしまった

美女の悶絶ぶりを見下ろして、規男は呆気に取られて暫し突き上げを中断する

「なっ… なんだよ、入れただけで、もうイッちまったのか? 」

この深夜の強姦劇が真弓子の手により計画立案されていた事を知らなかった規

男だから、彼女の余りにも早い悶絶には心底驚いている。

(そうか… これが、いわいる色情狂ってヤツなのか? 入れられただけでイ

 ッちまうんだからな。本当に、こんな女がいたんだなぁ… )

昨日の彼の夢精を目撃して以来、心の中にある闇が深まり、ドス黒い欲情が膨

れ上がっていた美女の事情を勝手に良い様に誤解した脳天気な強姦者は、しっ

かりと根元近くまで巨根を彼女の蜜壷に埋め込んだままで両手を延ばして、バ

スローブがすっかりとはだけてしまった真弓子の胸元への玩弄に取りかかる。

柔らかな乳房に指を食い込ませる乱暴な愛撫の刺激が、束の間桃源郷を彷徨っ

ていた美女を現世に引き戻す。

「あっ… あふぅ… あぁぁぁ… 」

「気が付いたようだな、この淫売め! 入れられただけでイッちまうとは、驚

 いたぞ」

男の台詞の意味を理解するまでに、真弓子はたっぷりと30秒ほどの時間を費

やす必要があった。それほどに最初の絶頂が齎した甘美な痺れは深刻で、意識

が戻った時には自分がどんな状態にあるのかわからなかったのだ。こんな経験

はもちろん真弓子にも無い。たしかに相手は巨根であり、これまでに未経験の

セックスに成るだろうとは予想していたが、名前も知らぬ男に強姦される事で

、こんなにも爆発的な快感を手に入れる事に成るとは想像もしていなかった。

「なあ、気持ちいいんだろう? こうやって犯されるのが嬉しいんだろう? 」

「いやぁぁ… やめて、そんなことを言わないでぇぇぇ… あぁぁぁぁ… 」

自分で仕掛けた強姦劇であるが、想像を遥かに上回る快美に打ちのめされて、

真弓子は混乱の極みにある。まさか、こんなにも感じてしまうとは… 確かに

夕べ覗いた巨根に対する期待は大きかったのだが、これほどに躯が燃えて瞬時

に絶頂に追い上げられる事は想定外の事態だった。幼い頃に偶然目撃した叔父

に無理に情交を迫られた末に牝の乱れを見せた母の痴態を己に重ねた事により

、真弓子の興奮は大きく膨れ上がり、もう彼女自身でも扱い切れなくなってい

る。

(ママも、きっと、こんな気持ちだったのね。無理に犯されて… こんな気持

 ちになったんだわ… ああ、すてき… なんて大きなオ◯ンチンなの… )

余りにも大きな衝撃と快美に魅了されて、真弓子は抵抗する気力を失った。た

だ咽び泣き裸身を震わせる美女を、結局オタク野郎は明け方近くまで強姦を繰

り返してから、卑怯にも逃げ去っていた。

 

 

 

 


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