その14

 

 

 

 

「女の寝込みを襲って犯すなんて最低ね。たぶん彼女もいない乱暴で馬鹿な男

 なんだわ。そんな奴は大嫌い。だから、さっさと出て行ってちょうだい!

 このろくでなし」

夜中に寝室に乱入して来た男を前にしても、一向に騒ぎ立てる気配が無く、た

だ無益とも思える罵りの言葉を重ねる真弓子の態度を見て、オタク野郎は自分

の想像が当たっている事を確信する。

(この女は、絶対に俺を誘っているんだ… そうさ、そうに違い無い! )

規男はここに至ってようやく落ち着くと、精一派に強がって頬を歪ませる。

「いいのかよ? この前の夜に撮った写真があるんだぜ? あれをあんたの会

 社や友人にばらまかれたいのか? なあ? そう成って困るのはあんただろ

 う? 」

余りにも陳腐な脅し文句に、思わず笑ってしまいそうに成る真弓子だが、ここ

はあくまで自分が被害者でありたいと願い、無理に笑みを押し殺して眉を顰め

て見せる。

「目的は何なの? お金なら無いわよ」

「金? 笑わせるなよ。金が欲しくてこんな時間にわざわざと押し掛けてくる

 ものか? 」

規男は調子に乗って彼女に近付き、いきなり毛布を剥いでしまう。

「きゃぁ… 」

「おお… まっ裸じゃないか! やっぱり、お前、俺の事を誘っているんだな? 」

ベッドの上で全裸を曝した美女に向かってオタク野郎は歓声を張り上げた。

「ばっ… 馬鹿な事を言わないでよ、だれがアンタなんか… 私は寝る時には

 何時も裸なだけよ」

「そうかい、そうかい… まあ、俺に取っては脱がせる手間が省けて結構な事

 だぜ」

毛布を取り上げられた時に反射的に躯を丸めて胸元や股間を隠した美女に、野

卑なオタク野郎の手が延ばされる。

「あっ… いや、だめ、触らないで! きゃぁぁぁぁぁぁ… 」

無理矢理に下腹部から差し込まれた手で恥毛をかき分けられた末に、いきなり

肉裂を指で擦られてしまうから、真弓子はなおさらに躯を丸めて男の狼藉から

逃れようともがく。

「なんだよ? 騒ぐワリにマ◯コの方は準備OKみたいだぜ? ほら、こんな

 に濡れているんだからな」

男の言葉に間違いは無い。窓の鍵を自分で開けて以来、ベッドの中で強姦者を

心待ちにしていた真弓子は自分の秘裂がじっとりと潤ってしまうのを止められ

なかった。あの先日の鮮烈なセックスで魂までに刻み込まれた快感が彼女をす

っかりと淫らな牝に変えている。それは過去に盗み見した叔父による母親に対

する陵辱の記憶と興奮を真弓子に思い出させてくれていた。

「こんなに濡れているならば、もう入れても大丈夫だな。たっぷりと楽しませ

 てもらうぜ」

台詞だけ聞けばたいそう威勢が良いが、語尾が上擦るところが何とも情けない

強姦者がカシャカシャと音をたててズボンのベルトを外す。彼はブリーフごと

ズボンを引き降ろすと、思い出した様にトレナーの方も脱ぎ捨てた。自分と同

様に全裸に成ったオタク野郎を横目で見て、あらためて股間に勃起する規男の

巨根の感触を思い出した真弓子はひとり赤面する。

卑劣で野蛮、しかも高価なお人形の玩具などを集める変な男であるが、股間の

雄物は他に比類なく長大だ。先日、眠ったふりをして男を挑発した挙げ句に、

あの巨大な肉の凶器で何度も桃源郷に送り込まれてしまった夜の事を思い出す

と、ひとりでに息が弾み頬が熱く成って来る。もうこれ以上の芝居は無意味と

思い、真弓子の方も本性を明かす決意を固める。彼女はいきなりガバっと身を

起こしたのだ。美女の思わぬ反応に、今度は規男がたじろぎ一歩後ずさる。

「どうしても犯るの? 」

開き直った真弓子の言葉に、些か自信を無くした強姦者は様子を窺う様に弱気

な目をして頷く。

「そう、どうしてもなのね。分かったわ、いらっしゃい」

彼女に手招きされた規男は、おずおずと全裸でベッドにしゃがむ美女の傍らに

足を進める。すると、驚いたことに彼女はいきなり手を延ばして巨根をむんず

と捕まえた。

「なっ… なにをする気だ? 」

「馬鹿ねぇ、こんなにデカいのにいきなり犯られたら痛くてたまらないのよ。

 言っておくけれども、絶対に好きでやるわけじゃ無いからね。誤解しないで

 ちょうだい」

伝法な言葉使いで照れを隠す真弓子だが、目の前にある巨根にはすっかりと魅

入られている。今の恋人を含めて過去に肌を合わせたどの男も持ち合わせては

いなかった雄根が、間違い無く彼女の手の中にあるのだ。指が回り切れないほ

どの太さを誇る茎の固さが、この日を待ち焦がれていた美女を魅了してやまな

い。

(やっぱり、桁違いね。なんでこんな奴のチ◯ポが凄く立派なのよ? 失礼し

 ちゃうわ)

ツンと鼻をつく発情した牡の性臭が、巨根を手にした美女をとてつも無く興奮

させている。毛並みの良さに加えて社会的な地位と年収も、いまの真弓子の恋

人の方が遥かに上である事はわかっているが、それら諸々を蹴散らしてしまう

程に肉の凶器の魔力は強い。持ち主であるオタク野郎を嫌悪していても、彼の

巨根にはすっかりと魅入られた真弓子は、一度チラリと真夜中の侵入者を上目

使いで睨んでから、おもむろに顔を彼の股間に伏せて行く。

「へぇ… しゃぶってくれるのかい? 随分と積極的じゃないか? 」

「誤解しないでちょうだい! こんな大きなのでいきなり犯られたら躯が壊れ

 てしまうからよ。けして変な意味でする行為じゃないんだから」

彼に反発するよりも自分に対する言い訳の色合いの強い台詞を吐いた後で、彼

女は待ちに待った肉棒に優しくキスをする。そして先走りの汁を丁寧に舐め取

ってから、こんどは亀頭全体に満遍なく唾液を擦り付ける作業に取りかかる。

(あふぅ… 大きい、それに、なんて固いのかしら? こんなのって絶対に反

 則よ)

口の中を征服する巨根に目を眩ませた美女は、自分のだらしない女陰が愛液を

溢れさせている事を恥じるが、こうして巨大な一物に奉仕を続けていると、心

の奥底にしっかりとしまい込んでいたはずの被虐を好む血筋がふつふつと滾っ

て来て真弓子を困らせる。この瞬間の彼女は色に惑い淫に溺れる牝に堕ちてい

た。既に恋人扱いしている会社の同僚の優男の顔は美女の脳裏から霧散してい

て、ただ唇を目一杯に大きく開いても苦しい程に巨大な雄根が真弓子を陶然と

させている。

「くふわぁぁぁ… 」

風俗以外で女性にフェラチオされた事など無い規男だから、これだけの美女が

彼の股間に顔を埋めて魔羅を頬張る光景を眺めて、ただ唸るしか手立てが無い

。散々に彼の所行を罵った事など忘れてしまったかの様に、真弓子は羞恥と興

奮で頬や首筋を紅く染めて、ひたすら男根に対しての唇での奉仕に没頭してい

る。

(こんな綺麗な女におしゃぶりしてもらえるなんて… 俺はツイているな)

憎しみの隠った視線が和らぎ、やがて目の端に涙まで溜ながら真弓子は大きく

口を開いて限界まで巨根を呑み込んでいる。だが、余りに大きすぎて咽の奥の

粘膜を使っても、まだ根元の辺りが二握り程は表に出たままだ。しかし、まる

で何かに取り付かれた様に眉を顰めて苦し気に噎せながらも、真弓子は口を征

服される悦びが大きく、けしてフェラチオを中断する気配は見せない。それど

ころか、まるで彼の子種を飲み干す事が史上命題であるかの様に、ねっとりと

した吸い上げを仕掛けて来る。このまま彼女の口に中に放ってしまいたい思い

は一秒毎に強まるが、先の事を考えたオタク野郎は断腸の思いで美女を強引に

引き剥がす。

 

 

 

 

 


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