むかし馴染みの女 後編(1.8)
その9

 

 

 

 

「ねえ、ワタシを強姦してみない? 」

美しい人妻の突然の提案に良隆は驚き目を剥いた。こうして彼女の夫である輝

夫の留守宅におしかけては魅力的な美女の肉体を貪る様に成り、もう3ヶ月が

過ぎていた。毎週のように間男仲間の雅哉とスケジュールを調整しながら、か

ち合わぬ様にして市営住宅に押し掛けているのは、修子が外出を嫌がる事が理

由だった。

もちろん良隆も、それに友人の雅哉も経済的には世間的に見ても十二分の裕福

であり、彼女を流行りの小洒落た店に招待したり、洋服や装身具等のプレゼン

トを選ばせようと繁華街にくり出す事を提案するのだが、何故か修子は魅惑的

な微笑みを浮かべながらも頑に外出は拒み、何の変哲も無い市営住宅に2人の

幼馴染みを呼び寄せては、肉の悦楽に浸る日々を繰り返して来ている。

このインモラルな関係は、彼女の夫の輝夫も承知の上の事だった。元々は彼が

見境なくマージャンで作った借金が膨れ上がった末に、その借財の肩代わりを

行って来た良隆や雅哉に、謝罪の念を込めての修子の肉体の供与という形で始

まった世間を憚る関係なのだが、実は過去のヤクザとのアブノーマルな性体験

の末に地獄の悦楽を味わい、火照る躯を持て余した修子が積極的に2人の幼馴

染みを誘惑して来たと言うところが真相である。

とくに良隆などは、借金のカタに躯を投げ出す美しい幼馴染みを抱いてはみた

ものの、自責の念に駆られて、一時は負債をチャラにした上での関係解消を申

し込み、逆に彼の巨根に魅了されていた人妻に不倫の続行を懇願された経緯も

ある。だから、このごに及んで、わざわざ修子を強姦する必要などは、まった

く無い。それにも関わらず奇妙な提案をする美人妻の顔を、彼はしげしげと不

思議そうに眺めている。

「うふふ… ゴッコよ、強姦ゴッコ。ほら、嫌がる人妻を無理矢理に手込めに

 する状況って、興奮するんじゃ無いかしら? 」

なんとも言えない妙な顔をする愛人のひとりに対して、修子は魅惑的な笑みを

浮かべて挑発する。

「ほら、これ、昔テルくんが酔っぱらって買って来たのよ。これで私を繋いで

 犯してみたいとは思わない? マーくんはノリノリだったわ」

蛍光灯の光を反射して銀色に鈍く玩具の手錠から目の離せなくなった良隆は、

咽を鳴らして生唾を呑み込み、彼女から人妻強姦ごっこの小道具を受け取った

。既に雅哉とは、そんな悪ふざけを楽しんでいるならば自分もと思い、良隆は

促されるままに彼女を後ろ手にして手錠を掛けた。両手を背中に回したせいで

必然的に胸元が反り、ふたつの豊かな膨らみが強調される事に成る。

白いブラウスのボタンを外せば、同じく白色のブラジャーが露にされた。いま

にもこぼれ落ちそうな胸元を隠す不粋なブラはフロント・ホックだったから、

朴念仁の良隆でも容易に外す事が出来る。弾み出る様に露に成った円やかな胸

元が何とも色っぽい。後ろ手錠で拘束されているせいで、ブラやブラウスも中

途半端にしか脱ぐ事が出来ないのが、それが逆に何とも扇情的だ。

中途半端な露出のせいで、もう見なれたはずの修子の胸が妙に艶っぽく思えて

成らない。彼はすっかりと強姦者に成りきって、まるで舐める様に執拗な視線

で人妻の乳房を眺めている。やがて良隆はガバっと両手で彼女の左右の胸の膨

らみを掴むと、形が歪にゆがむ勢いで揉みしだく。

「ああ… だめぇぇぇ… いやよ、やめて、ああ、恥ずかしい… きゃぁぁぁ

 ぁぁ… 」

台詞だけきけば風雲急を告げる事態であるが美しい顔には微笑みが浮かび、さ

らに彼の手から逃げようと言うよりも、逆に良隆を挑発する様に身をよじって

見せる修子だから、あまり緊迫感は見当たらない。だが、それでも、これまで

はどちらかと言えば修子の方が積極的に迫ってくるのが常だったから、こうし

て戯れであっても拒まれると、何か不思議な思いが盛り上がって来る。

お互いに合意の上でのセックスなのに、本当に修子を強姦している様な気持ち

に成り、彼は小鼻を膨らませて息巻いていた。膝丈よりも少し上まで隠れる何

の変哲も無い紺色のスカートにも妙に生活感が溢れているから、こうして美し

い人妻を彼女の暮らす家に押し掛けた末に犯すと言う妄想に取り付かれて、良

隆は大いに興奮している。彼はスカートをたくしあげると、いよいよショーツ

に手を掛けた。万事心得ている人妻は、彼が脱がし易いように心持ち尻を持ち

上げてくれる。

「だめぇぇ… やめて、おねがい、私には夫が… 夫がいるんですぅぅぅ… 」

ショーツを剥ぎ取られた途端に大きく股を開いて見せてしまっては、説得力の

欠片も無い台詞だが、それでも修子の口から拒絶の台詞を聞けば、背筋にゾク

ゾクとした感動が走り抜ける。彼は慌ててズボンとトランクスを脱ぎ捨てると

、既に十分に勃起を果たしている一物を、悩ましい人妻の顔の前に突き出した

「しゃぶんだよ、奥さん。さもないと、痛いめにあうぜ」

芝居に乗った良隆の台詞が余りにも陳腐な事から、修子は笑いを堪えるのに苦

労する。しかし、ここで大笑いしてしまって、万が一にも彼の股間の雄根が萎

えてしまってはならじと、彼女は可笑しいのを堪えて愛人の三文芝居に付き合

って行く。両手を後ろ手に拘束されているとは言え、やはり目の前に彼の巨根

を突き付けられては、修子の唇は自然と半開きに成り、紅いルージュで彩られ

た口紅の上を何度も舌舐めずりしてしまう。

鈴口から滲む先走りの汁を丹念に舐め取る美人妻の姿からは、これが強姦であ

る雰囲気はまったく見てはとれない。背中で窮屈に拘束された両手が、かろう

じていつもとは違ったプレイである事を物語ってはいる。不自由な体勢の美女

から受けるフェラチオを短いあいだ堪能した良隆は、わざと乱暴に彼女を股間

から引き剥がすと床の座布団の上に放り出す。

「あん… 」

色っぽい声を上げて転がされた修子は、上目使いで狼藉者を睨み付けるが、そ

の唇には笑みが浮かんでいた。中途半端に脱がされているブラウスと、捲り上

げられたスカートから伸びるスラットした両脚が、良隆の心の奥底に隠されて

いた闇の趣味を目覚めさせる。

「いいかい、大人しく入れさせろよ。さもないと、痛い思いをするのは奥さん

 だぜ」

場所が修子が日常生活を過ごす家の居間な事もあり、良隆はますます昂り彼女

に迫って行く。股間の強張りも絶好調で、はやく美女の蜜壷に潜り込みたいと

武者震いする程であった。しかし… 

(ん? なんだ? )

不意に何か奇妙な違和感に襲われて、良隆は素に戻りキョロキョロと辺りを見

回す。その様子を見て、これまた何故か修子の方が慌て出した。

「ああ… いやよ、やめて、おねがい… 乱暴はいや、私には夫がいるんです

 。だから、こんな真似は止めて下さい。おねがい、なにもしないで、いやぁ

 ぁぁ… 」

彼の注意を引き付ける為の艶っぽい台詞は、その効果を発揮して良隆の心を引

き戻す。違和感の正体は分からぬが、とりあえずそれは後で考える事にして、

彼は強姦者としての役割を続行して行く。

「だめ、入れないで… 私は人妻よ、夫がいるのよ、だから、やめて、おねが

 い、入れちゃだめぇぇぇ… だめなの、そんなに大きいのを入れたら、いや

 ぁぁぁぁぁぁぁ… 」

彼の気を散さぬ様にたたみかける修子の台詞に誘われた良隆は、興奮を隠す無

駄な努力は放棄して、そのまま捕われの身と成った美しい人妻の陵辱に取りか

かる。と言っても、所詮は強姦プレイであるから修子の抵抗もおざなりで、い

い加減に焦らした後には自ら進んで股を開いてしまう始末だ。やがて、彼女が

抗うふりをしながらも待ち望んでいた巨根が、十二分な潤いを見せる肉裂を押

し開きズブズブと沈められてくる。

 

 

 

 


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