その6

 

 

 

 

「宿屋なんて無いから、この吉岡の家に居候させてもらいながら、毎日村長の

 お屋敷に通って土蔵で古文書の解読に没頭したわ。本当ならば、仲間を呼び

 寄せて手分けして掛かれば、ずっと効率が良いことは分かっていたけれども

 、こんなお宝を人と山分けにするのが惜しかったものだから、ここの事は誰

 にも教えないで一人占めしていたのよね。でも、今思うと、それがマズかっ

 たのかしら? 」

最初は女中として丁寧な口を利いていた妙子だが、目の前の若妻の困惑が深ま

って行くのを見ているうちに、だんだんと口調もぞんざいに成っている。妙子

の前の仕事や、村長のお屋敷の土蔵の中の古文書が、いったい自分とどんな関

わりがあるのか分からない真弓は、そのまま女中の話に聞き入っている。

「ある日、やっぱりアナタと同じで蚊避けの線香代わりだと聞かされて、土蔵

 の中に桃源香を焚かれてしまったのよ。ほら、そんなに気に触るような香り

 じゃ無いから、御丁寧にお礼まで言って、そのまま古文書調べを続けたわ。

 あとは、あなたと一緒よ。躯が疼いて我慢が出来なく成ってしまい、古文書

 を放り出してオナニーに耽っていた所を、頃合を見計らって現れた村長に犯

 されてしまったの」

この村にやって来た当日に挨拶に行かされた村長の脂ぎった赤ら顔が思い出さ

れて、真弓は嫌悪の余りにブルっと躯を震わせる。そんな若妻にかまう事も無

く妙子は、まだ仄かに灰色の煙りの筋を宙に延ばす魔性のお香を見て自嘲の笑

みを浮かべている。

「なにもかも、この桃源香のせいなのよね… 最初に村長に犯られてから一月

 後に私は勤めていた大学の研究所に辞表を出したの。もちろん、村に戻って

 吉岡の家のお手伝いさんに成るためよ。それから、東京で付き合いのあった

 男とも別れたわ。唐突な別れ話だったけれど、軽い付き合いだったからゴタ

 ゴタも無く縁は切れたのよ。それで、私はこの村の女に成る事が出来たの」

話を終えた妙子は、躯の痺れがおさまらぬ若妻に顔を向けると、己と同じ淫ら

な道筋を辿る事に成る真弓に向かって妖艶に微笑む。

「心配はいらないわ。村に来て4年に成るけれど、この桃源香には何の副作用

 も無いことは私が保証するから。それは村の女の皆が元気でピンピンしてい

 る事が立証しているわよね。それに、今は躯が痺れてしまって、うまく動け

 ないでしょうけれど、慣れたら、それも余り影響は無くなるからね」

「じょ… 冗談じゃ無いわ! 夫を、隆弘を呼んで下さい。こんな村、すぐに

 出て行きます! 」

衝撃的な妙子の告白を聞かされて、暫し呆然と成っていた若妻であったが、女

中が自分も村の女の一員として扱っている事に反発して強い口調で抗議する。

しかし、怒る真弓に向かって、まるで嘲る様に妙子は柔和な笑みを崩さない。

「残念ながら、あなたの旦那様は多分4〜5日は携帯電話には出ないと思うわ

 よ。それに、村に急いで戻って来る事も無いわ。なにしろ村の衆に対する嫁

 の大事なお披露目の最中なんですからね。邪魔に成る様な不粋な真似を慎む

 のが、嫁披露の時の旦那の作法ですもの」

妙子の勝ち誇った様な台詞を聞いて、ようやく真弓も夫の行動が不自然であっ

た事に思いが及ぶ。いくら彼女が休暇を田舎で過ごす事に腹を立てていたとこ

ろで、一言も無しに実家に置き去りにする様な真似は、余りにも大人気ない仕

打ちでは無いか! しかし、この村出身で、村の作法に精通しているハズの隆

弘であれば、彼女に黙って姿を消すのは納得だ行く。

事前に特殊な作法についての説明が無かった事も、もしもこんな馬鹿げた目に

合わされると知っていれば、真弓が絶対に彼の実家に行く事を承認しないだろ

うと考えた結果であろう。愛する夫に手酷く裏切られたと思った真弓は、怒り

と絶望で目の前が暗く成る。

「そんなに深刻に考える事も無いわ。ただ、あなたも村の男の元に嫁に来たな

 らば、村の掟に従うのが筋なの。だから若旦那さんは、村のしきたりに乗っ

 取ってしばらくの間、あなたの前から姿を消しただけ。なにも心配する事は

 ないわ」

安全な場所と思い込んでいた夫の実家が、古く忌わしき因習に縛られた性の地

獄である事を知らされて真弓は絶望のどん底に転がり落ちて行く。

「たすけて… こんなの嫌よ。夫を、隆弘を呼んでちょうだい! おねがいよ

 、妙子さん。早く、この村を出て行かないと… 」

自分がとんでもない土地に一人で残された事を知り、真弓は大いに慌てている。

「だから… いくら焦ってみても、もう若奥様は、この村に嫁いでいるのだか

 ら、村の掟に従うしか方法は無いのよ。うふふふ… 村の衆はみんな、奥様

 の事を噂していたわ。隆弘さんが東京から滅法綺麗なお嫁さんを連れて戻っ

 て来たぞ… と、たいそう喜んでいるの」

まるで死刑宣告でも受けたみたいに真っ青に成っている若妻に向かって妙子は

そっと手を延ばす。

「えっ… なにを… 何をするの? いや、やめて」

「だって、躯を清めなければダメでしょう? これから村長様の所に御挨拶に

 伺うんですもの」

怪し気なお香の効能で躯が痺れたままの真弓は、まったく抗う事が出来ぬまま

、妙子に寝巻き代わりの浴衣を剥ぎ取られてしまう。

「色が白くて、うらやましい… 私は大学時代にフィールドワークで外を出歩

 いていたから、日焼けしてしまったの。それに比べて若奥様は色白で肌理も

 細かいのね」

地黒な妙子は、真弓を裸に剥くと持参した蒸しタオルで昨晩の陵辱の跡を丁寧

にぬぐい去る。そこかしこに残る男等の体液や唾液の痕跡は温かなタオルによ

り清められて行くが、あの忌わしい記憶はけして消える事は無いだろう。あの

奇妙なお香のせいで思考能力が著しく減退した中で、最初は夫の愛撫と間違え

て躯を開いた若妻であったが、相手が赤の他人のほとんど知らぬ野獣だと分か

っても、痺れた躯では逃げる事が出来なかった。その痺れは今でも根深く残っ

ていて、真弓を絶望させている。

「あっ… くふぅぅ… 」

不意に真弓は仰け反り、小さく呻き声を漏らす。妙子の手が彼女の太股を強引

に押し開き、いきなり温かなタオルが秘裂を擦り上げたのだ。桃源香の効力の

せいで敏感に成っている女体だから、たとえ同性の手で、しかもタオルで擦ら

れる刺激であっても、真弓は情けなく喘ぎ身悶えしてしまう。

「あら、若奥様、もう少し控えてくださいませんか? ほら、いくら拭いても

 、嫌らしいお汁がどんどんと溢れて来てしまって、もうタオルがべしょ濡れ

 だわ」

わざと愛撫に近い動きで股間をタオルで拭っていた妙子が意地の悪そうな笑み

を浮かべて揶揄するから、真弓は下唇を噛み締めて顔を背ける。しかし、女中

の言う事に間違いは無いのは、真弓自身にもよく分かっている。執拗に股間を

擦られてしまうと、あの怪し気なお香の催淫作用の影響なのか? 躯が不自然

に燃え上がり、溢れた愛液が太股の内側を滴り落ちてしまうのだ。

「あっ… あくぅ… もう、やめて、弄らないで… はぁぁぁぁ… 」

さらにもう一枚のタオルが溢れた愛液でベトベトに成るまで、妙子の意地悪な

清掃作業は続けられた。

 

 

 

 

 


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