その12

 

 

 

 

「まさかと思って、ベランダ伝いにセンセイの部屋の外に回って見たら、セン

 セイとママがセックスしているじゃない! 自分の目で見たって、まだ信じ

 られないくらいよ」

「あの、ベランダ伝いって、ここは2階だよ、危ないなぁ… 」

現実逃避願望から、わざと論点を外して見ても、朋子の憤激に満ちた目を見る

と、若者の言葉は必然的に尻つぼみに成って行く。

「2階のベランダから落っこちても死にはしないわ! だいたい、そんなドジ

 じゃないわよ、ワタシ! と… そんな事で誤魔化さないでよ、ワタシ、こ

 の目ではっきり見たのよ、センセイがママに… ああ、悔しい! 」

怒りに満ちた目を向けられて、もう信雄はタジタジだ。

「いや、あの、その、そんなふうに言われると、面目ない話だけれど… その

 、けして軽い気持ちで付き合っているわけじゃ無いし… 」

不用意な若者の台詞を聞いて、朋子はさらに眦を吊り上げる。

「軽い気持ちじゃ無いって、どういう意味なの? まさか、センセイ、ワタシ

 のパパに成るつもりじゃ無いでしょうね。そんなの駄目! 絶対に駄目!

 何が何でも駄目なんだから! 」

抱えていたコーヒーカップを乱暴にテーブルに置くと、不意に膝立ちに成った

朋子は、そのまま隣家に暮らす若者の元へとにじり寄る。憤怒の形相で迫られ

て、信雄は尻餅を付いたままで思わず後ろにずり下がる。

「センセイには大切な受験があるから、それが終わるまでは我慢していたのに

 … それなのに、ママとセックスしているなんて、最低! こんな事なら我

 慢なんてするんじゃ無かった! 私だって、センセイと… いいえ、ノブ兄

 ちゃんと… ああ、悔しい! 」

朋子は両手を延ばして、追い詰めた若者のズボンのベルトを緩めて行く。彼女

の憤りぶりに気押されていた信雄は、成す術もなくズボンの前を開かれた上に

、更にトランクスをも乱暴の降ろされた。

「なんで勃って無いの? ママのマ◯コに入れるときには、あんなに大きくし

 ていたくせに、なんで朋子が相手の時には、こんなにふにゃふにゃなのよ!

 そんなのズルイ! 」

怒りに任せて支離滅裂な弾劾を行う少女の逆上ぶりに、信雄は呆気に取られる

ばかりだ。

「ママばっかり楽しんで、ワタシが駄目だなんて、言わせないからね」

改めてキッと彼の事を睨み付けてから、朋子はいきなり若者の半萎えの肉棒に

しゃぶりつく。

「まっ、まちなさい、まって、トモちゃん、それは不味いよ、トモちゃん… 」

まさに美弥子の予言が適中した事から、信雄は慌てて隣家の少女を引き剥がそ

うとする。

「トモちゃん、イタ! イタタタタタタタ… ぎゃぁぁ、勘弁してくれぇぇ…

 そこをかじられると、イタタタタタタタタ… 」

「だったら、大人しくなさいよ、ママだけOKで、なんでワタシじゃ駄目なのよ

 ! 信じられない、ホントにムカつくぅぅぅ… 」

急所に対して容赦の無い攻撃を加えた後に、信雄の抵抗が止んだ事を見計らい、

少女はあらためてフェラチオに取りかかる。本気で腕力を奮えば朋子を排除する

のは容易であるが、なにしろ彼女の母親とセックスしていた事は紛れも無く事実

だから、やはり信雄の腰は引けている。

「なッ… なあ、トモちゃん、その、もう少し、落ち着いてくれないか、えっと

 … とりあえず、話し合おうよ、ね、ね、話合えば… くぅぅ… 」

あさましいもので、どんなに切迫した状況であっても、口での愛撫を加えられた

肉棒は、見る間に力を増して行く。茎に青筋が浮き出して来た剛直を、朋子は愛

おし気に舐めしゃぶる。

「ふぅ… こんなに大きくしておいて、何を話し合うと言うの? ママとはあん

 なに激しくセックスしていたじゃない? ママだけじゃズルイ! ワタシだっ

 て… 」

問答無用とばかりに朋子は目の前の勃起に唇を被せてくる。しかし、悲しいかな

、母親の美弥子に比べると、その技量の差は歴然だ。若い頃に性交奴隷として扱

われて、毎日の様に男の一物をしゃぶり回す事を強いられた美弥子のフェラチオ

・テクニックは、そんじょそこらの風俗嬢を蹴散らす匠の技を見せている。

唇の使い方から舌での舐り具合まで、何を取っても処女の朋子とでは比較する方

が気の毒であろう。だが、少女には母親に勝る若さがある。まだ幼い頃から顔見

知りの朋子に、こうまでされてしまうと、流石に(ニブチン)と美弥子に笑われ

た若者であっても、ムラムラと欲情が込み上げて来る。

真っ赤なランドセルを揺らして元気に小学校から帰って来ていた少女の面影は、

彼の股間の顔を埋める朋子に色濃く残っている。たしかに愛撫自体はぎこちなく

単調であっても、手練の美弥子からは感じられぬ初々しさが伝わって来て、成す

術を持たぬ信雄を大いに興奮させた。

「うれしい、こんなに大きくなって… 」

未熟ながらもフェラチオを敢行して、どうにか当初の目的を達した少女は、一旦

、勃起から口を離すと立ち上がり、先にスカートを脱ぎ捨てる。

「あっ… あの、トモちゃん、トモちゃんてば… 」

ようやく彼女の攻勢から一時的に逃れた若者は、少女が理性を取り戻す事を求め

て懸命に呼び掛ける。しかし、母親譲りの強引さを見せる朋子にひと睨みされる

と、その後は言葉が続かない。びびり捲る若者を他所に、彼女はさっさとブラウ

スのボタンを外すと、それもスカートと同様に無造作に脱ぎ捨てた。

「えっ… えぇぇぇぇ… 」

なんと、固い決意を秘めて来襲した少女は下着類を一切みに付けて来てはいなか

ったので、信雄は驚きの声を張り上げた。思いきりよく全裸と成った少女は、ど

うだとばかりに瑞々しい裸身を愛しく思う男の前に披露する。

「おっぱいの大きさは、まだママにはかなわないけれども、あと1〜2年で追い

 付く自信はあるわ。それに、ウエストならばワタシの方が3センチは細いんだ

 から、どう? トータルで見れば、絶対ママには負けていないでしょう? ノ

 ブ兄ちゃん」

「どっ… どうって、その、あの… 」

いきなり全裸と成った朋子に詰め寄られて、若者は困った様に顔を背けて視線を

宙に泳がせる。

「ねえ、どうなの? ワタシの何処が駄目なのよ? ママと、どう違うって言う

 の? ちゃんとこっちを見てよ、ノブ兄ちゃん」

怒りに我を忘れている少女に、強引に頭を捕まえられて信雄は正面を向かされた

。すると、目の前には発展途上と言うには余りにも豊かな二つの胸の膨らみをド

アップで突き付けられる事に成る。

ゴクリ… 

不様とわかっていても、美弥子に比べて抜ける様な白さを誇る若々しい胸元を目

の当たりにして、信雄は咽を鳴らして生唾を飲み込む。もしも前もって美弥子か

ら、朋子が彼に好意を持ち、場合によっては迫って来るかも知れないと耳打ちさ

れていなければ、彼はこの期に及んでも、まだ歯止めが掛けられたかも知れない

。しかし、なんといっても、事の真偽はとにかく、母親公認は既に申し渡されて

いるのだ。そんな状況下での朋子の積極的な行動だから、若者の理性の鎖は徐々

に軋みの音を大きくして行く。

 

 

 

 


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