その5

 

 

 

 

(いったい何を考えていたんだ、あのエロオヤジは? )

そう言えば、牧子を目当てにして生前に叔父の雅俊を訪ねた時に、彼女が食事

の支度に取りかかっている最中に洋間で寛ぐ間、芸術家気取りの叔父はパリに

留学中に関係を持ったフランス女との猥談を自慢げに語って聞かせたものだっ

た。あの時も、たしか妻の目を気にしながら外国人の娼婦と思われる女等の全

裸姿のポラロイド写真を何枚も見せられて、孝昌は内心で苦笑いを浮かべたも

のだ。

「こんな写真を見せて、俺に性教育でもしてくれるつもりだったのかな? 」

経済的には恵まれた環境に育ち、初体験など高校入学の直後には済ませていま

った若者であるが、遊び人である事実が叔父と通じて牧子に漏れるのを警戒し

て、あくまで生前の雅俊の前では初心な童貞を装っていた事が、どうやら誤解

を生じさせた様だ。大判の封筒に入っていた写真類を、彼は順番に眺めて行く

「やれやれ、まあ、こんなエロ写真を、まさか牧子さんに返すわけにも行かな

 いからな。俺の方で処分してや… ん? えっ? おい、これ、まさか… 」

不意に猥雑な写真の一枚で手を止めた若者の心に動揺が走る。それまでの写真

は性器のアップがほとんどで、中には呆れ返る位に大きなバイグを呑み込んで

いる場面を克明に写し出した代物もある。だが、いま手にした一枚は、少し引

いた場所から撮られていて、全裸の肢体が確認できるのだ。故意に目許元より

も上がフレームアウトされているが、印象的な唇や顎のラインを見ると、彼は

一人の女性を思い浮かべずにはいられない。

それまでは故人の低俗な趣味を嘲笑っていた孝昌であったが、この一枚を境に

して俄然、目の色を変えて残りの写真を確かめて行く。そして、さらに他の一

枚の写真で彼の手は完全に止まってしまった。

(やっはり、これ… 牧子さん… 牧子さんだ! )

まるで若者を焦らす様に用意された数十枚の写真に後に現れたのは、全裸姿で

微笑む牧子その人であった。彼はまるで魂を吸い取られた様に木偶の坊に成り

果てて、しばらく手にした写真から目が離せなく成っている。高校時代に一目

惚れした叔父の妻のヌード写真は、以来幾多の経験を重ねて来た孝昌を打ちの

めすのに十分は破壊力を秘めていた。

(じゃあ、これまでの、マ◯コのどアップ写真は、みんな牧子さんの… そう

 なのか? )

しばし憧れの叔母の全裸写真に見入った後に、彼は封筒の中の残りの写真を確

かめ始めた。

「やっぱり、そうだよ、全部、これ、牧子さんだ。こいつはビックリだぜ」

さらに何枚か、牧子の顔を確認出来る写真を見つけだした孝昌は、興奮で瞬き

すら忘れて目が痛い。さらなるお宝を目指して、二つ目の封筒を手にした彼は

、表に書かれた文字に目を止めた。

「忍冬の会… なんだ、それは? まあ、いいや」

封筒をひっくり返して中身の写真をベッドの上にぶちまけた孝昌は、記録され

た異様な画像の数々に絶句する。敬愛して止まない叔母のヌード写真だけでも

驚きであったが、2つ目の封筒の中身の写真は彼を驚愕させていた。色白な牧

子の肌には、なんと薄汚れた荒縄が絡み付き、彼女は完全に自由を奪われた末

に、見知らぬ男に犯されているのだ。

最初の写真は亀甲縛りの美女が胡座をかいた若者に抱かれて背面座位で貫かれ

ている。不粋な恥毛はきれいさっぱり刈り取られているから、若者の巨大な一

物が牧子をグサリと貫いている様がはっきりと見てとれる。1枚、2枚、3枚

と写真を見て行く内に、孝昌の心境に微妙は変化が現れた。最初の写真では牧

子はきつく目を閉じて横を向き、この弄逆に苦しむ姿が見受けられた。

しかし、2枚目、3枚目と見て行くと、次第に彼女の表情が緩み、最後の方に

成ると、拘束された上で背面座位で交わりながら、恍惚とした表情で快楽を貪

る淫婦に成り果てているのだ。昨日親し気に言葉を交わしていた憧れの美女の

淫蕩な姿を目の当たりにして、孝昌は驚きが隠せない。しかも、最後の写真を

見る限り、けして牧子が無理矢理に犯されている様には見えなかった。彼は慌

てて鞄の中を漁り、忍冬の会と書かれた別の封筒を探す。

「あった。これは、どうかな? 」

2つ目の封筒を見つけた若者は、なにかに急かされる様に中身を改める。

「こっ… これは、また… 」

今度の写真は縄こそうたれてはいないが、ある意味、もっと猥雑な光景が記録

されている。天井から垂れる鎖で万歳をする様に両手を吊られた全裸の美女が

、手と同様に左足も延ばした状態で吊り下げられているのだ。まるで体操でい

う所のY字バランスを少し歪にした様な姿勢を強いられた牧子は、残された右

足のつま先がかろうじて床に付いて身を支えている。

背後から腰紐に結ばれた1本の縄により支えられてもいる様だから、見た目ほ

どには躯に負担は無いのかも知れない。しかし、万歳をした姿勢で左足までも

天井から吊られて高く持ち上げられている牧子の裸身は扇情的であり、孝昌は

食い入る様に美しい叔母の被虐姿を記録した写真を見つめている。次の写真に

は、在りし日の叔父の姿が混じっている。

天井から鎖で吊られた全裸の妻の前にしゃがみ込み、手にしたバイブで彼女の

股間を嬲る雅俊の、だらしなく弛んだ顔を見て孝昌は嫉妬を募らせる。しかし

、本当に悔しいのは、美しい叔母を責める雅俊の姿では無く、夫に手で辱めら

れながらも、状況を悲嘆する様子も無く、恍惚とした顔を見せる牧子の姿であ

る。自分の知らぬところで、こんな遊戯に耽っていたのかと思うと、若者はや

りばの無い怒りがフツフツと沸き上がってくるのだ。

むろん、牧子と叔父は夫婦であり、閨でどんな変態的なプレイが行われていた

としても、孝昌が文句を付ける筋合いで無いことは、若者にも理屈としてわか

っている。だが、一目惚れとしたと言っても良い年上の美しい叔母が、夫によ

りこんな辱めを受けながら、それでいて恍惚とした表情を浮かべている有り様

を見せつけられてしまっては、やはり彼は憤怒に駆られて気持ちはおさまらな

い。

他の封筒の中身を確かめてもみるが、忍冬の会と記された代物に中にあった写

真に比べれば他愛も無いヌードばかりが写されていた。昨日までの孝昌であれ

ば、そんな牧子の大人しいヌード写真であっても十分に興奮したであろう。し

かし、白い柔肌に汚れた荒縄が食い込む強烈なSMプレイの写真を見てしまっ

た後では、もうなにほどの物でも無くなっていた。

一通り写真を確かめると、彼の興味はCDディスクへと移る。ケースを手にし

てベッドルームを出た若者は、リビングのテレビの前に歩み寄り、プレーヤー

にディスクをセットする。落ち着きを取り戻す為に、一旦はキッチンに赴きコ

ーヒーをカップに注いだ孝昌だが、日頃は彼を楽しませてくれる香ばしさも今

は余り効果は無い。

湯気の立ち上るカップを手にしてテレビの前に戻った若者は、手慣れた操作を

行いディスクの中身を確かめ始めた。いきなり何の前置きも無く室内が映し出

された事から、これが素人による撮影だとわかる。彼は期待通りの光景をテレ

ビ画面の中で見つけて、音を立てて生唾を呑み込んだ。なにやら産婦人科の検

査台の様な器具に、美しい女が全裸のままで脚をM字に開かれて、足首や膝は

皮のベルトで固定されているのだ。もちろん女は牧子であるが、驚いた事に彼

女の周囲には数人の男が屯しているではないか。やがでスピーカーから音声が

漏れて来た。

 

 

 

 

 


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