その10

 

 

 

 

「あっ… やめて、はぁぁぁぁぁ… 」

年上の美しい従姉妹の巧みな舌での愛撫により、鞭打ちのショックから立ち直った

恵里子が、混乱しながらも艶っぽい声を漏らして啜り泣く。しばらくは舞子の好き

にさせておいた佑二だが、哀れな獲物の嬌声が手放しになってくるのを見計らい、

舞子を脇に押し退ける。

ピシ!

鋭い風切り音の後で肉を打つ音が地下室に鳴り響くと、拘束された少女は前回より

も激しく裸身を痙攣させて意識を失った。すると、今度は舞子に任せる事なく佑二

が自分で恵里子の股間に手を延ばし、泥濘と化した蜜壷を嬲り始めたのだ。お役御

免と成った舞子は、自分の恋人が残酷なサディストとして磨きの掛かった光景を見

せつけられて青ざめる美香の元に歩み寄る。

「すごいでしょ? アナタの恋人。あの鞭は正確にクリトリスを叩いてくるの。あ

 の年齢であんな風に鞭を使える男の子なんて、そうザラにはいないわよ」

「なんで、そんな事を知っているの? まさか舞姉、佑二の鞭の経験者? 」

自分を差置いて佑二の鞭の洗礼を受けたかも知れない年上の美女を、美香は怒りを

込めて睨み付けた。

「さ〜、どうかしら? なにしろ美香ちゃんは佑二の恋人だけれども、アタシは彼

 の愛人だもの。ひょっとすると、ひょっとしたかもね? 」

二人が戯れ合う様な会話を交わす間にも、佑二は手に入れた可愛い獲物を責め続け

る。わけの分からなくなった少女の混乱に付け込み、指での執拗な愛撫で喘がせた

と思えば、その甘えを断ち切る様にクリトリスを鞭打つ責めは、男生徒の性行為の

経験の無い恵里子から完全に理性や思考を奪い去っている。

「ひぃぃぃぃ… 」

度重なる鞭打ちを喰らう内に、その打撃が齎すものが苦痛なのか? それとも快美

なのかも分からなくなった恵里子は、何度も裸身を震わせた後に意識を飛ばしてい

た。

「そうなのよ、ああ成っちゃうの。恵里子ったら可哀想。でも、羨ましくもあるわ

 ね」

年下の従姉妹のひとりが悶絶する有り様を見て、舞子は寂しげな笑みを浮かべた。

「アナタも恵里子も、とびっきりのサディストを相手に処女を捧げたんですもの。

 それって一生の思い出じゃない。ああ、妬ましい」

奇妙な羨望を告白されて面喰らう美香を他所に、舞子は年下の愛人に声を掛けた。

「ねえ、そろそろ往生させてあげてちょうだい。そのまま責め続けたら恵里子が処

 女のまんまで色情狂になっちゃうわ」

「分かりました、もう少しとも思いますが、そろそろとどめを刺してあげましょう」

歩み寄って来た年上の愛人に鞭を手渡すと、佑二は用心の為にコンドームを手に取

る。

「あら、親切ね。ほら、こっちにちょうだい。付けてあげるわ」

鞭を足元に置いた舞子は跪くと、彼から避妊具の小袋を受け取ろうとした。

「だめ! それ、アタシがやる! 」

慌てて駆け寄って来た美香に押し退けられた年上の美女は、ひょいと肩を竦めて素

直に場所を譲る。怒った顔でコンドームを包装から取り出した美少女は、口元のヘ

の字にまげたまま、恋人の男根に避妊具を装着する。

「いいこと! これって馬鹿恵里子に対する口封じなんだからね! 間違ってもア

 ンタは楽しんだら駄目! さっさと終わらせなさい」

胸中には激しい嫉妬が渦巻き、怒りのやり場に困った美少女の理不尽な命令を佑二

は笑って受け流す。準備が整った少年は、拘束された哀れな獲物に歩み寄ると前人

未到の淫穴に避妊具で包まれた竿先を突き付けた。

 

「ひぃぃぃ… 」

挿入のショックで意識を取り戻したのか? 彼の下に組付された恵里子の口から処

女喪失の真っ最中とは思えぬ艶っぽい悲鳴が溢れ出た。

(なによ! 処女のくせに、あんな声出すなんて… )

ギシギシと鈍い音を立てながら拘束台を揺らす佑二の腰使いが妬ましく、美香の視

線は険しさを増していた。そんな従姉妹の有り様を見て、少し離れた場所で舞子は

やれやれと首を振る。

「だめぇぇ… いく、いくの… いっちゃうぅぅぅ… 」

極めてハードな初体験ながら、既に舞子の手で性感帯の開発が十二分に行われてい

た恵里子は、瞬く間に男根による蹂躙にも慣れ親しみ早くも快美を貪る姿を曝して

いる。その甘えた悲鳴が癪に触るのであろう、美香は明らかにいら立ちを募らせて

いた。美少女の不満が爆発する寸前に佑二の荒腰がおさまり、同時に恵里子が断末

魔を思わせる嬌声を張り上げた。

「いくぅぅぅぅ… 」

こうして二番煎じ的な色合いは濃かったが、恵里子の口封じの為の凌辱作戦は成功

の後に幕を閉じた。

 

 

「さ〜て、次はどっちにする? 美香ちゃん」

凄絶な処女喪失のショックから意識を飛ばしてしまった恵里子を「責め台」から降

ろした佑二は、悶絶した彼女を部屋の壁際にある長椅子へと運び、汗の浮いた裸身

を毛布で覆い隠してあげた。彼の事後処理の模様を眺めていた舞子は、複雑な表情

を浮かべる、もうひとりの従姉妹に向かって朗らかに問いかけた。

「次って、なによ? 舞姉? 」

「あら、恍けちゃって。今度はどっちが、あの恥ずかしい台に乗って、佑二と鞭打

 ちプレイを楽しむかって事じゃない」

年上の美女の破廉恥な台詞に、美香は驚き目を見張る。

「鞭打ちって! なに考えているのよ、舞姉は。今日は馬鹿恵里子を懲らしめるだ

 けで… 」

「あらあら、お子ちゃまな美香ちゃんには刺激が強すぎるのかしら。そう、それな

 らば次は私が楽しませてもらうわね」

鞭打ちと言う未知のプレイに対する怯えを見透かされたのが悔しいのか? 美香は

怒りを込めた視線を年上の従姉妹に向けた。

「別に嫌だって言っているワケじゃ無いわよ」

「またまた、そんなに強がらなくてもいいのよ。恐いのよね、痛いのが… そんな

 に無理しないで、美香ちゃんは佑二とこれまで通りに生温いセックスを楽しめば

 いいのよ。鞭を使う様な刺激的なプレイは、愛人であるアタシが責任をもって引

 き受けてあげる」

あらゆる機会を巧みに利用して愛人としての地位を確立させようと目論む舞子の台

詞に反発して、美香は唇を尖らせる。

 

 

 

 


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