その9

 

 

 

 

「私、普通のセックスじゃ駄目なのよ」

カーテンを引いて外気との接触を断ちつつ彼女は呟いた。

「ねえ、サカモト、初めてのオナニーって、どこでした? 」

「えっ、なんだって?」

余りにも意外な問い掛けに、彼は思わず聞き返す。

「オナニーよ、自慰の事。私が初めて自分で自分を慰めたのは、もう使われなく成

 っていた家畜小屋だったわ」

最後の窓をカーテンで覆い隠し、薄暗く成った準備室の中で純子は目を細めて過去

を語り始める。

 

「中学に進級する直前に、すごく田舎にある母の実家に里帰りしたのよ。そこの古

 い大きな物置きは子供にとって秘密の臭いがする宝の島だった。埃だらけの傾い

 だ箪笥や長い葛籠の中は、古着やわけのわからない小道具だいっぱいで、それこ

 そ時間も忘れて探検したものなの」

何かに取り憑かれた様に話す美女を前に、良輝は言葉を挟むことも無く聞き入って

いる。

 

「そこで、ある日、見つけたのよ。ねえ、なんだと思う? 」

「わっ… わからないよ」

妖艶に微笑む美女の問いかけに対して、良輝は素直に首を横に振る。

「艶本て言うのかしら? ほら江戸時代に男と女のナニする姿を描いた、歌舞伎調

 のイラストよ。ちょうどセックスに対して興味を持ち始めていた私にとって、お

 世辞にも写実的とは言えないイラストでも凄い衝撃だった。とくに女の人が縄で

 縛られて、屈強な若衆のデカ魔羅に犯されている絵には心を奪われたわ」

彼女の意外な告白に、良輝は我を忘れて聞き入った。

「縛られた女のマ◯コに、荒くれ男のチ◯ポがぶち込まれた絵をもって、私は物置

 きを出ると、そのまま裏山に向かったの。山の梺に放棄された養豚場があって、

 私は朽ち果てる寸前の豚舎に駆け込んだのよ」

当時の昂りを思い出したのか? 純子はしっかりと腕組みしたまま小さく震え出す。

 

「何故かわからなかったけれども、その養豚場跡の廃虚は前からひどく興奮する場

 所だった。有機物が饐えた臭いが嫌なんだけれども、つい何度も足を運んでしま

 う不思議な場所だったなぁ… そこで私は洋服を全部脱ぎ捨てて、汚れた地面を

 全裸で転がったのよ」

「なっ… なんで、そんな事を? 」

驚き問いかけた輝義の言葉に、彼女は困った様な顔を見せた。

 

「わからない、いまでもわからないけれど、固まった古い豚の排泄物や、餌の屑の

 残りの臭いが全身を包んだと思ったら、そのままオシッコを漏らしていたわ。臭

 くなったオマ◯コに指を這わせた瞬間に、私、生まれて初めてイッたの」

美女の赤裸々な告白を聞き、良輝は言葉を失った。

「そこでの私の妄想は、豚舎で豚に次々と犯される事だった。全裸で豚の糞尿にま

 みれて、豚のチ◯ポでイキ狂う自分を想像しただけで、オナニーを止める事は出

 来なかった。もしも誰かに見られたら、確実に精神異常をきたしたと思われたで

 しょうね。でも何だか不思議な興奮に追い上げられたあの時の私は、1日中朽ち

 かけた豚舎で、まっ裸で自慰を続けたのよ」

その頃の事を思い出す純子の目には、あきらかに何時もと異なる妖しい光りが宿っ

て見えた。

 

「夏休みに祖母の家に滞在している間中、私は毎日ひとり昼間に廃棄された豚舎ま

 で出掛けて、それこそ日が暮れるまでオナニー三昧だったの。山間の小さな田舎

 の村で、朽ち果てそうな養豚場跡なんか、誰も覗きに来なかったことが幸いだっ

 た。それに元が養豚所だから家畜を洗う大きなシャワーも付いていて、まだ水が

 出たから、いくら糞尿あとを転げ回って身体を汚しても浄める事が出来たのよ」

夢見るような表情で過去を語る美女の唇の端が吊り上がる。

 

「素敵だった、豚よ、白くて汚い大きな豚が次々と私を犯すの。どんなに許して欲

 しいって泣いても、豚が私のオマ◯コに汚れたチン◯を突き刺すの。そして私は

 豚のチンチンをしゃぶるの。不味くて吐きそうになるけれど、我慢してしゃぶり

 ながら白豚に種付けさせる想像は最高に感じたわ」

狂気の気配すら漂わせる美女は、カーテンが日の光を遮り薄暗くなった準備室で微

笑みながら良輝の方に歩み寄る。まるで蛇に睨まれた蛙の様に、若者は身じろぎす

ら出来ない。

 

「だから翌年の里帰りの時に、豚舎が解体されて小綺麗な倉庫に建て代わっていた

時には心の底からガッカリしたものよ。もっとも、あのまま豚舎でオナニーに狂っ

ていたら、いくら田舎と言っても誰かに見つかっていたでしょうから、まあ、ラッ

キーだったのかも知れないわ」

妖艶な笑みを浮かべながらとんでもない話をする美女は良輝の前まで歩み寄り、そ

のまま静かに跪く。

 

「あの時に私はハッキリと自分が特殊な性癖を持つと自覚したの。だってそうでし

 ょう?中学生に成る直前の女の子のオナニーのネタが、白豚に輪姦させる事だな

 んて、とてもマトモじゃ無いわ。でも、どんなに馬鹿げた妄想でも、それが最高

 に感じる状況設定なんだもの」

異様な告白を続けつつ、純子は彼のジーパンのジッパーを勝手に下げて行く。生々

しいオナニー話に刺激を受けた良輝の股間ははち切れんばかりに漲っている。瞳に

淫らな光りを宿した美女は、なんの躊躇もなく剛直に白い指を巻き付けた。

 

「そりゃあ、最初は少し悩んだわよ。でも、自分じゃどうにも成らないし、だから

 と言って誰かに相談出来ることでもないから、すぐに悩むのは止めにしたの」

ゆるゆると手にした男根をしごきながら、彼女は上目使いでチラっと若者を見上げ

る。

「でも、やっぱり普通のセックスじゃ駄目なのよねぇ… 高校時代に本当に大好き

 で処女まで捧げた先輩が居たのだけれども、彼、思いっきりノーマルでセックス

 も正常位ばっかり、ものの数回で飽きちゃった。中途半端に気持ちや身体を昂ら

 せるものだから、デートが終わると家まで待切れないで、公園や駅のトイレでオ

 ナニーして誤魔化したものよ」

悲しい記憶なのだろう、純子は微かに眉を顰めて言葉を繋ぐ。

 

「いくら上辺を取り繕っても、やっぱりバレちゃうものなのかしら? 別に何がど

 うって事も無かったけれど、何時の間にか先輩とも隙間が出来て、気が付いたと

 きには疎遠になっていたの。先輩に別の彼女が出来たって噂を聞いた時にも、自

 分でも吃驚するほど平気だったなぁ… 」

昔話の合間に、彼女は顔をふせると手にした一物の先端に軽く何度も唇を押しあて

た。そうかと思うとピンク色の艶っぽい舌先で亀頭の先を焦らす様に舐ったりもし

て見せる。

 

 

 


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