「えへへ… ファースト・キス、いただいちゃった。ねえ、怒っている? 」 真っ赤の顔のままで、今度は良文は盛大に顔を横にブンブンと振った。唇に残る艶か しい感触が彼を有頂天にしている。 「あんまり可愛いから、我慢できなくなっちゃった。でも初めてのキスが、こんなオ バサンじゃがっかりかもね? 」 「オバサンだなんて! そんなことありません。真弓子さんは若くて綺麗で、ずっと 前から憧れていました」 人妻の謙遜を真に受けて、良文は心の底から美人妻の言葉を否定した。
「うれしい、私も良文クンの事、大好きよ」 人生最高の幸福を噛み締める少年の唇を、再び真弓子が奪い去る。しかも、今度は唇 を重ねただけでは無く、なんと舌を差し伸べて良文を驚愕させた。生温く柔らかな代 物が唾液と共に口の中に侵入を果たした瞬間に、早熟な少年はこれが知識として知っ ていたディープ・キスである事を悟る、しかし濃密な愛撫の事を知っていても、それ ではどう対応すればよいのかは、まるで見当が付かない。ただなすがままの若者の態 度を焦れたのか、少年の口の中に押し入って来た軟体物は彼の舌に絡み付く。
(く〜〜〜〜、僕は今、キスをしている。お隣の真弓子さんを抱いて(抱かれて)舌 を絡めて(絡められて)ディープ・キスしているんだ。やっほ〜〜〜〜〜〜! ) これまで憧れの対象であり同時に自慰のネタでもあった美人妻と熱い接吻を交わして いると思うと良文の胸の鼓動は高まり煩わしい程に早鐘を打鳴らしていた。真弓子の 奔放な口づけに誘われて、不馴れながらも少年は応戦して自ら積極的に舌を絡め合う。
(山本! 猿渡! 遠山! 見たか! 君達よりも一足先に、僕はキスを経験したぞ) 小・中・高校の一貫教育が売り物の私学に中学から編入を果たした良文は、短い間に 多少は親しくなり、エロ話を交わすように成った数少ない友人達に向かって心の中で 凱歌を上げた。誰が一番最初にファーストキスを成し遂げるか? 童貞の4人が集ま りそんな話題に成った時に最初は誰か分からないが、間違い無く朴念仁の良文は一番 最後になると、他の連中から断言されていた。自分が奥手でハニカミ屋である事を自 覚していた少年は、嘲笑う級友達に何も言い返せず悔しい思いを重ねて来た。しかし 、今、極上の相手の唇を奪い(奪われ)、彼は心の底から溜飲を下げる思いだ。
「うふふ、おマセさんね、もうこんなにキスが上手に成るなんて… 」 唇を離した美貌の若妻は、妖艶な笑みを浮かべて少年を逆上せあがらせる台詞を吐い た。 「一樹の苛めの問題で、面倒な事を頼んじゃったから、これは、その御礼と言うか? 御礼の手付けね。問題がちゃんと片付いたら、もっとイイ事、しましょう」 「はい、任せてください」 ディープ・キスと言う極上の御褒美を振舞われた少年は、興奮覚めやらぬ様子で力強 く語った。しかし、彼女の言うところの御礼の手付けは、まだ終わったわけでは無い のだ。真弓子は再びチラりと時計に目をやった。
「まだ時間は大丈夫よね? 良文くん」 思わせぶりな美人妻の言葉に、期待を急激に膨らませて頷く。 「あっ、でも一樹くんが、そろそろ帰って来てしまうんじゃありませんか? 」 口にした瞬間に余計な事を言ってしまったと激しく後悔した良文だが、美貌の若妻が 顔を横に振ってくれたから安堵の溜息を漏らした。 「あの子なら、今日はスイミングの日なの。6時まではプールにいるし、送迎バスが マンションの前まで連れ帰ってくれるのよ、だから、もうしばらくは平気よ」 妖然と微笑む美人妻の色香に惑い、良文は息苦しいくらいの興奮に陥る。
「ねえ、ちょっと立ってみて」 ここに到れば彼女の命令は絶対だから、少年は一も二も無く指示に従い立ち上がる。 すると期待を裏切る事なく、彼女は目の前のズボンに手を延ばし、器用にベルトを外 してみせた。ついでズボンの縁に手を掛けた美人妻はブリーフも一緒に彼の膝まで引 き降ろす。窮屈な思いをしていた少年の男根が、ようやく得た自由を謳歌するように 、そそり勃っている。夜にベッドにもぐり込み、なんども自慰のオカズに妄想しては 来たが、現実にこうして真弓子の目のまえに自分の勃起を曝す恥ずかしさが、経験の 乏しい少年の欲情を爆発させていた。
「あうっ… 」 白魚を思わせる細くてたおやかな指が男根に絡み付くと、柔らかな圧力の甘美さに負 けて少年は呻き声をもらす。 「最後までは、そうね、成功報酬って言うことで… 今日は契約の成立を祝して、口 でイカせてあげる。それでイイかしら? 」 キスだけでも過大な手付けなのに、その上にフェラチオまで付いて来る大盤振る舞い に感動しながら若者は何度も頷いた。
「OK、これで契約成立ね。うふふ… 美味しそう」 貞淑な人妻と言う仮面をかなぐり捨てて、真弓子は牝の欲情を露にした表情をうかべ ながら少年の一物に唇を寄せて行く。まさかの成り行きに夢心地の良文は亀頭に加え られた柔らかな刺激に幻惑されて、再び小さな悲鳴を漏らす。 「ひっ… 」 異性との接触に免疫のまるで無い若者の新鮮な反応がおかしいのか? 上目使いで良 文の混乱を眺めつつ、彼女は手慣れた様子で舌先を巧みに用いて幼い亀頭を唾液塗れ にして行く。
(ふっ、フェラチオだよ。これって、フェラチオだよね、すげ〜〜) 昨日までは友人達との間で、誰が一番最初に彼女が出来るか? そしてモノにした彼 女に誰が一番早くキスをするか? と、言う話題で盛り上がっていたのに、ファース トキスに続いていきなりフェラチオまで体験してしまったのだから良文の興奮は爆発 寸前まで膨らんでいる。そんな少年の昂りや陶酔を他所に、真弓子は人妻らしいねち っこさで手に入れた幼い獲物の股間を舐り続けた。指一本分のスペースを余して根元 近くまで呑み込んだ男根を、時には舌先で転がし、時には不意に強く吸い上げて、そ の都度小さく悲鳴を上げたり軽く痙攣する少年の反応を楽しみながら彼女は濃密な愛 撫を繰り返す。
「真弓子さん、僕、もう… 」 キスからフェラへとエスカレートした行為の果てに、少年は暴発の時が近付いた事を 訴える。すると彼女は不意に唾液に塗れた一物を吐き出すと、しっかりと力を込めて 根元を握り絞めたではないか! 「だめよ、そんなに簡単に出しちゃイヤ、もっと我慢すると、本当に気持ちよくイケ るんだから。男の子ならば、我慢、我慢」 少年の股間を苛む行為が楽しいのか、崩壊の一歩手前まで追い詰められた少年を軽く 睨みながら、彼女はサディスティックな口調で窘めた。憧れの人妻に射精を諌められ た良文は、ここが正念場だと悟り奥歯をギュっと噛み締めて快楽の解放を先延ばしに した。
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