その6

 

 

 

「いじめ撲滅委員会は、最初は苛めっ子の本人にだけ警告を与える規則に成っている

 んだ。だから今日はこうして僕が健二くんにだけ警告をしに来たんだよ。君が明日

 から梅島一樹くんに対するいじめ行為を止めれば、御両親や担任の先生に対する報

 告はしない」

良文のデマカセに青く成った苛めっ子だが、その言葉を聞いて安堵の溜息を漏らす。

 

「でもね、もしも君や君の仲間が明日からも梅島くんを苛め続ける様ならば、いじめ

 撲滅委員会は学校側にも君の苛めの罪を報告する事になる。学校側は絶対にいじめ

 行為を許さない。そうなれば、君は多分停学処分になるよ。小学生なのに苛めの罪

 で停学なんて事になったら、君の御両親はどんなに悲しむか? どんなに怒るか?

 君にだって想像が付くだろう?」

自分達が軽い気持ちで一樹に対して行ってきた苛めが、とんでも無い事態を齎す可能

性を示唆されて、小学生の苛めっ子は震え上がっていた。

 

「どうだい? この場で、もう梅島くんをいじめないって誓えるかい? 」

「ちかいます、ちかいますから、先生や親にはチクらないで! 」

十分に脅しが効いた事を確認してから、良文は苛めっ子を解放した。

 

 

「ありがとうね良文クン」

再び隣室のリビングに招かれた少年は、いきなり抱き着いて来た若妻に耳もとで感謝

の気持ちを語られて、たちまち有頂天になる。

「ここのところの一樹ったら、すっかりと元気を取り戻したわ」

苛めっ子の小学生を架空のいじめ撲滅委員会をでっち上げて脅した事は、既に彼女に

は報告済みだ。その効果があって、今の所、隣家の若妻のひとり息子がいじめられて

いる様子は見えない。もちろん良文も、苛めっ子を脅かした翌日に、こんどは目立つ

ように初等部の校舎に足を向けると、わざと何度も一樹の教室の前を行き来して、苛

めっ子の健二に存在をアピールする小細工も行ったのだ。教室の中で彼に気付いた苛

めっ子の顔から血の気が引くのを確認したあとで、良文は満足げに笑みを浮かべて自

分の校舎に戻っていた。

 

「一樹くんの様子はどうですか? 」

自分の仕事が上手く行ったことをアピールする為に、良文は別に興味は無いが一応は

隣家の根暗のひとり息子の様子を聞いてみた。

「良文くんのおかげで、ここのところは痣も作って帰ってこないし、様子も見違える

 ように明るくなったのよ。本当にありがとうね」

苛めっ子をとっ捕まえて頭ごなしに叱りつけるよりも、じわりと脅かした方が効果が

あると睨んだ良文の思惑は大当たりだった様だ。

「約束の御褒美をあげなきゃ、さあ、こっちに来て」

 

問題のひとり息子はスイミング・クラブに行っているから、真弓子は心置きなく大手

柄の少年を寝室へと誘う。遮光カーテンが引かれたままのベッドルームは真っ昼間に

も関わらず薄暗く、これから行われるであろう桃色遊戯への期待を深めてくれた。潔

くワンピースを脱ぎ捨てた美貌の若妻は少年の目の前でくるりと後ろを振り返る。

「ねえ、ブラのホックを外してちょうだい」

髪の毛をたくしあげて襟足をむき出しにした美女の背中に向かって、良文はおそるお

そる手を延ばして、生まれて初めて生身の身体に密着したブラジャーの留め金に指を

掛けた。

 

(えっと、どうやって外すんだ? あっ、そうか)

若干の戸惑いはあったが、わりと簡単に解答を見い出した少年は美人妻のリクエスト

に応じてブラのホックを器用に外す。

「ありがとう」

不粋に締め付けていた胸元の下着が取り払われた事でたわわに実った二つの膨らみが

露になった美人妻は、こんどは振り返って良文の正面に立ちはだかる。

「ねえ、これも脱がせてよ」

最後に残された股間を被う薄い布きれを指差し微笑む美女の妖婉さに気後れしながら

も、少年はその場に跪き両方の手を彼女の細い腰へと差し伸べた。

 

(おちつけ、おちつけよ、オレ! )

ドキドキしながら爪先でショーツの端を摘んだ少年は、ひとつ大きく息を吸い込み少

しづつゆっくりとズリ下げた。

(うわ、うわ、うわぁぁぁぁ… )

思っていたよりも濃い恥毛に面くらいながら、ついに少年は初めて女性の下腹部をモ

ロに目にする幸運に恵まれた。黒々をした縮れ毛の下にはみ出た淫唇の異形さに目を

奪われる少年を、真弓子は面白そうに見下ろしている。

「見ているばかりじゃ、つまらないわ。ねえ、さわってもいいのよ。今日は御褒美な

 んだもの」

 

憧れの美人妻の言葉に励まされて、跪いたままで良文は両手を延ばし恥毛の影の花唇

を左右にくつろげた。少年の真摯な視線に耐えかねて、はやくも人妻の肉壷は潤い始

めている。

(こっ、これが、クリトリスなのかな? )

淫らな裂け目の境目にピョンと顔を出した肉芽を見つけた少年は、好奇心にまけてそ

っと指先で淫核を撫でる。

「あっ… もう、ヨシフミったら、エッチな子」

何の衒いもなく少年の前で全裸を曝した美貌の若妻は、なんと跪き興味深げに美人妻

の股間をまさぐる良文の頭を両手で捕まえると、そのまま強引に引き寄せた。

 

「うわぁ… 」

驚きはしたが撥ね除ける様な不様な行為には到らず、良文は憧れの若妻の股間に顔を

密着させた。既にこれある事を予測していた人妻はシャワーを済ませていた様で、股

間から漂うのはボディソープの香りに過ぎず、牝の淫臭を期待していた少年を少しだ

け落胆させた。しかし彼の視線に犯されて昂った女体は、少年の希望を裏切ることな

く淫汁を溢れさせ始めている。美貌の若妻にしっかりと頭を抑え込まれながら、彼は

嬉々として目の前にある肉の裂け目に舌を這わせた。

 

「あん… そこ、気持ちいい… もっと、舐めて」

美しい人妻から励ましの言葉をもらった良文は、さらに熱を込めて憧れの若妻の淫壷

にむしゃぶり付く。溢れ出す淫汁のせいで徐々にヌメリを増すのが面白いから、少年

は舌を用いて丹念に重なり合う肉の襞を舐り回す。ビクっと美人妻の裸身が震えるの

が嬉しくて、芽吹いた陰核に対しては、より熱心に舌先を巡らせた。

 

「ああ、もう駄目、我慢できない、ねえ、ヨシフミも服を脱いで… 」

押し付けた時と同じ様に、こんどは強引に股間から彼の顔を引き剥がした美人妻は、

欲情に潤んだ瞳で良文を見つめる。慌てて立ち上がった少年は憧れの人妻の命令に従

い、毟り取る様に着衣を脱ぎ捨てる。先にベッドに歩み寄り、そのまま横たわった真

弓子の後を追い掛けて、全裸になった少年もベッドへと突進した。乏しい知識を総動

員して、なんとか美人妻の太股に手をやって左右に押し広げた隙間に少年は身体を持

ってくるが、その後が続かない。

 

 

 

 


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