「なあ、たのむ、まだ欲しい… 躯の疼きがおさまらないんだ、だから、犯ってくれ 、たのむ、お願いだ… 」 目に涙を溜めて哀願する真弓に対する哀れみもあるが、中途半端で放り出された信也 もモヤモヤした気持ちだったので、少年は力強く頷く。 「すまないが、尻を、持ち上げてくれ、もう脚が萎えて、力が入らない」 「わかりました」 俯せに倒れた女教師の腰に両手を差し伸べた信也は、力を込めて上に引っ張りあげる。 真弓の協力もあったので、彼女に牝犬の姿勢を取らせることに苦労は無かった。
「いれて、はやく… 」 女教師のプライドなど、とっくに放棄した真弓は、若い牡を奮い立たせる様な色っぽ い声で挿入をねだる。目の前で揺れる白い尻は、信也に混乱した状況を忘れさせた。 直前まで童貞だったから多少の戸惑いはあったが、それでも男の本能の助けを借りて 少年は美人教諭の尻を捕まえると、背後から己の剛直を濡れた蜜壷に首尾よく埋め込 んだ。
「あひぃぃぃぃぃぃぃぃ… 」 真夜中の学校、しかも4階であることから、ちょっとやそっとの物音は外に響く事は ないにせよ、真弓の漏らす遠慮の無い嬌声は、まだ多少の理性を残している信也には 冷や汗ものだった。だが、それでも若い男の悲しい性で、捉まえた女教師の尻を手放 す事が出来ぬどころか、ねっとりと絡み付いて来る熟れた肉襞の感触に溺れて、つい つい腰を前後させてしまうのだ。
「あふぅぅ… おおきい、これ、いいの… ねえ、もっと、もっとちょうだい… あ っ… ひぃぃぃぃぃぃぃ… 」 女性上位で跨がられていた時には、いまひとつピンと来なかったけれども、こうして 美貌の女教師の尻を鷲掴みにして自分のペースで動いていると、信也は童貞喪失の感 動に心が震えていた。これまでに想像していたよりも数倍も気持ちの良い行為に酔い 痴れて、彼の律動にもおのずと力が隠る。
「あぁぁ、すてき、もうイキそう、このまま、このままイカせてぇ… あぎぃぃぃ… いいの、オマ◯コが溶けそうよ、きて、このまま… ひぃぃぃ… 」 彼を押し倒して牝の狂いを見せつけていた時とは異なり、弱々しく首を振り髪を乱す 女教師の儚い色香が嬉しくて、ついに信也も存分に荒腰を奮い出す。 「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ… いい、いいの、これ、いいわぁ… あはぁぁぁぁぁぁ … もっと、もっと突いて、突いてぇぇぇぇぇぇぇ… 」
しばらくの間、大きく腰を振っていた少年が、やがて荒く動くのを止めて細かく前後 に肉棒を動かし始めたので、真弓は彼の沸点が近い事を予感する。 (くるわ… 熱いお汁が、中に、はやく、ちょうだい… あぁぁ… ) 少年の射精を促す様に、彼女も僅かに残った気力を奮い立たせて尻をうねらせた。
「先生、僕、もう… 」 「いいわ、きて、今よ! そう、そのまま… あひぃぃぃぃぃぃぃぃ… 」 不意に蜜壷の中に粘液の迸りを感じた真弓は、背中を逆アーチ状に反らせて裸身を痙 攣させた。信也の射精と同時に、待ち焦がれていた絶頂に駆け上がった美人女教師は 、激しく気をやった次の瞬間には床の絨緞の上に崩れ落ちてしまった。
「先生、大丈夫ですか? 先生? 」 このまま快楽の余韻に酔い痴れていたい真弓を、誰かが不粋にも揺り動かしている。 (なによ、放っておいて、こんなに気持ちいいのに… ) 遠くに誰かが呼ぶ声を聞いても、真弓は目を開けるつもりはなかった。 (うるさいぞ、糞親父、お前の言う通りに縛られてやっているじゃ… ) 夢うつつの中でそこまで思った真弓は、縛り上げた校長が苦悶の顔でいきなり倒れ込 んだシーンをようやく思い出して、思わず目を見開いた。
「ああ、よかった、起きてくれた、先生、大丈夫ですか? 」 無理して上体を起こそうとすると、若い男が彼女を手助けして支えてくれた。 「お前、いや、君は、沢崎君じゃないの? なぜ… 」 そこまで喋って彼女は、朧げながら記憶にある光景を思い出して赤面する。彼女が思 い違いをしていなければ、この場で少年を押し倒した真弓は、そのまま上に乗ってセ ックスを強請ったはずだった。
(でも、何で沢崎君が、こんなところに? ) いきなり目の前に受け持ちの生徒が出現した不条理さに悩む真弓だったが、彼女はそ んなに長く物思いに耽る事は出来なかった。 「大変です、校長先生が… 」 信也の言葉に我に帰った女教師は、はっ! とした顔でふらふらと立ち上がる。よろ めきながら少し離れた場所で倒れている亡骸に歩み寄った美人女教師は、骸の前に跪 くと無駄と知りつつ冷たくなった校長の首筋に指を置いて頸動脈を探った。土気色の 顔を見れば分かるが、やはり目の前の中年男には脈は無く、確認した真弓は小さく溜 息を漏らした。
「救急車を呼んでも、無駄ですよね? 」 先に状況を把握していたと見えて、少年が落ち着いた様子で話し掛けて来た。内心で は、まだドキドキしている信也だが、校長の死よりも、その後で行なわれた一連の刺 激的な行為に翻弄されて、慌てふためく事すら忘れていたのだ。強引に迫られたと言 っても、遺体の脇でセックスに及んだのが後ろめたくて、信也はまともに倒れている 校長を見る事が出来ない。
「自業自得かな? 」 亡骸の傍らに跪き、校長の苦悶の表情を覗き込んでいた真弓の顔に皮肉で冷淡な笑み が浮かんだ。 「ねえ、沢崎君、脚が萎えてて立てないのよ、ちょっと手を貸して」 立ち上がろうとしてふら付く女教師の側に駆け寄った信也は、戸惑いながらもしっか りと彼女を支えた。 「長椅子のところまで連れて行って、そこに私の下着や洋服が脱いであるの」 「はい、わかりました」
聞きたい事は山程ある信也だが、優先順居を考えた彼は黙って指示に従い、担任の女 教師を応接セットの長椅子へと連れて行った。彼女が服を身に付けている間、少年は 黙って真弓に背を向けて、床に倒れている元校長の亡骸を観察した。
「急に倒れたのよ、前から心臓が悪いって言っていたし、薬も何種類も飲んでいたけ れども、それでも発作は防ぐ事が出来なかった様ね」 服を着ながら真弓が話し掛けて来た。 「倒れたのは、遅くても11時頃だから、もう3時間以上も経つのよ」 「それじゃ、どんなに頑張っても蘇生は無理ですね」 真弓の言葉に頷き答えた少年は、生まれて初めて間近で死体を見る羽目に陥り、思わ ずゴクリと音を立てて生唾を呑み込んだ。
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