その4

 

 

 

「ごめん、その、我慢できなくて… 」

汚れた手を彼女が不愉快に思っていると思い込み、正信は面目無さそうに頭を下げた

。しかし、彼の詫びの言葉を上の空で聞いていた年上の美しい従姉妹は、ヌメヌメと

粘液で濡れた指を自分の鼻先にもって行く。

「うふふ、生臭い、これがザーメンの臭いか? くさいけれども、嫌な臭いじゃない

 わね」

何をするのか黙って見ていた正信の目の前で、あろうことか彼女は男汁で汚れた自分

の指を口に含んで見せたのだ。

「うわぁ、美紗子さん… 」

「う〜〜ん、変な味、セックスのハウツー本には苦いって書いてあったけれど、ちょ

 っとちがうかな? 」

唇から指を抜いた美紗子は、若者の反応を楽しみながら改めて人差し指と中指に舌を

這わせて残りの粘液を舐め取って見せた。呆気に取られる正信を後にして立ち上がっ

た彼女は台所に行くと、すぐに濡れタオルを手にして戻ってくる。腰が抜けたような

正信の下腹部の汚れをタオルでふきとってから、美紗子は改めて床やテーブルに飛び

散ったザーメンを拭き清めた。

 

「さて、これからが本番ね、それとも、少し休んでからの方が良いかしら? 」

汚れたタオルをテーブルの上に放り出してから、美紗子は探るような目をして年下の

従兄弟を見つめる。

「やすむなんて、とんでもない。まだまだイケます」

事実、一度精を放ったものの、その後始末の為に濡れたタオルで清めてもらう間も若

者の雄根は勢いを衰えさせることは無かった。

「ふ〜ん、大丈夫なんだ、やっぱり若いのね。それじゃ、今度は自分で上着を脱いで

 ちょうだい」

童貞と処女のセックスだが、年の功もあり主導権は美紗子が握り離さない。指示に従

いシャツを脱ぐ正信の横で、美紗子も淡々と衣服を脱いで行く。あらかじめ若者との

行為の覚悟があったのであろう、彼女はパンストなど厄介なモノは身に付けておらず

、するするとショーツを丸めて脱ぎ捨てる。ブラウスも脱いで豊かな胸元を露出させ

た美しい従姉妹の裸を横目で見て、正信の興奮は再び天井知らずに盛り上がって行く。

 

「さて、次はフェラチオね。初めてだから、あまり上手じゃないけれど我慢しなさい」

潔く全裸になった美女の言葉に若者は何度も頷き同意を示す。この先、どうするのか

? と、期待に満ちた目をしてベッドに腰掛けた正信に向かって正面から歩み寄った

美紗子は適当な距離をとって跪き、そのまま何の躊躇いも無く彼の股間に美貌を傾け

てゆく。彼女の大胆なふるまいに圧倒された若者だが、何のことはない、美紗子が手

にしたセックスのハウツー本は、本来は倦怠期の夫婦に向けた代物であり、それゆえ

に大胆な行為を推奨していたのだ。だが処女故に性交の知識に乏しい美紗子は、これ

が当たり前の行為と信じて年下の従兄弟の雄根に唇を寄せていた。

 

「さてと、あとは、このまま… 」

再び若者の勃起に指を絡ませた美紗子は、乏しい知識を総動員しながら目の前の男性

器を見つめた。

(えっと、最初は触れるようにキスをするんだっけ? )

ほつれて邪魔になった長い黒髪を優雅にかきあげた美女は、そのまま期待に胸と股間

を膨らませる正信の肉棒に顔を寄せると亀頭に唇を押し当てた。

(うわ! マジだ! マジで美紗子さんが、俺のチ◯ポにキスをした)

有能な家庭教師として尊敬していた美紗子が自分の男根を捉まえて何度も啄む様なキ

スを繰り返している有り様を見て、正信は興奮で胸の高まりが抑えられない。しかも

、何度か亀頭にくちずけをした美紗子は、ハウツー本の内容に忠実にしたがい、彼女

の唾液と若者の先走りの汁で濡れた雄物をくわえ込んで行くではないか。あたたかな

喉咽粘膜に包み込まれた瞬間に、自慰とは比べ物にならぬ心地よさに耐えかねて、正

信はブルっと小さく躯を震わせた。

 

(やばいよ、気持ちいいなんて、モンじゃないぜ)

処女にディープスロートを期待するのは無理な相談だが、それでも美紗子は可能な限

り従兄弟の雄根を深く呑み込み、舌をうねらせて刺激した。少し顔を引き唇をすぼめ

て男根のカリの裏側を締め上げたり、舌先を尖らせて裏筋を舐る技術は勉強熱心で真

面目な美紗子がセックスのハウツー本から学び身に付けた代物だ。最初は遠慮がちに

恐る恐る舌を蠢かせていた彼女だが、年下の従兄弟が目を瞑ったまま、何度か痙攣を

繰り返す様を眺めているうちに少しずつ自信と余裕が生まれてきた。

(うふふ… アタシもけっこう、ヤルじゃん)

相手が童貞だと言う事を忘れて、生意気な従兄弟を手玉に取る喜びが、美紗子の口

での愛撫を大胆にして行く。一旦、口から男根を吐き出した彼女は、茎に指を絡ま

せて上下に擦りつつ亀頭にキスの雨を降らせたり、竿の下でだらしなく垂れ下がっ

た皺袋まで口に含んで皮越しに睾丸を舐り回してゆく。

 

「くぅ、あの、美紗子さん、また、ちょっとヤバい! 」

「えっ、もう? 」

既に指嬲りで一度放出を済ませていると言っても、そこは童貞若者の悲しさから、

今度の唇による愛撫のせいで正信は早々に連続して射精のピンチに追い込まれてい

た。

「もうちょっと我慢出来ないの? 案外だらしないのね」

「そんなこと言っても、美紗子さんのフェラ、凄く気持ちよくて、とても我慢なん

 て無理だよ」

初めてのフェラチオなのに、生意気な年下の従兄弟を呆気無く敗北に追い込んだこ

とから、口では厳しい台詞を投げかけても、内心で美紗子はほくそ笑んでいる。

(ほら御覧なさい、アタシだって、そう捨てたもんじゃ無いわよね)

目の前の男の若さ故の絶倫ぶりを自分のテクニックが優れているからだと誤解した

美紗子は、昂りいきり勃つ正信の剛直を微笑みながら開放した。

 

「さてと、もうショウちゃんが持たないなら、ひと休みかな? 」

「まっ、まってよ美紗子さん。今度は俺が責めるターンだぜ」

危うく立て続けに噴いてしまう危機を何とかやり過ごした正信は、鼻息を荒くし

て年上の美しい従姉妹に詰め寄った。

「俺のターンって、ショウちゃんてば、童貞でしょ? 犯りかた、わかるの? 」

「いや、正直に言えば、よくわからない。だから美紗子さんと同じように、しっ

 かりと観察させてもらうよ」

ここまでは美しいの従姉妹に主導権を握られて、いいように翻弄されて来た正信

だが、相手が処女ならば年上であってもそんなに臆する事はあるまいと、いよい

よ自分の獣欲を露にして美紗子に迫った。

 

 

 

 

 


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