ひどい悪夢だ、躯に何か得体の知れない幾つもの軟体が、いくら振払ってもまとわり 付き、そしてその軟体の1本が彼女の目の前で形を巨大な男性器に変型したかと思う と、あろうことか彼女の股にまで降りて行き、そのまま蜜壷に侵入してくるのだ。 「なにをする、このバケモノ! ああ、そんなところを嬲るな! マ◯コから気持ち 悪いモノを抜け! 」 巨大な男根に貫かれ躯が震えるような快感を味わいながら、景子は懸命に身をよじり 、なんとか、このワケのわからぬ状況から逃れようと試みた。しかし、彼女を貫くナ ゾの巨根を象った軟体はゆっくりと上下を繰り返して、美しい若妻をますます困惑さ せて行く。 「やめろ、もう、やめてくれ! 」 そう叫んだところで、ようやく自分の声で景子は意識を取り戻した。
「大丈夫ですか? 景子さん? 」 目の前には心配そうな正信の顔がアップになって迫っていたので、彼女はすぐに己 の置かれた情けない状況を思い出す。欲情を露に鼻息も荒くのしかかって来るであ ろう若者を いつものように適当にあしらい、嬲った挙げ句にさっさと射精に追い込み、早漏野 郎と嘲笑うつもりで股を開いたにも関わらず、絵に描いた様に逆襲を喰らい最後は 負けを認めたばかりか、ゆるして欲しいと懇願すらさせられた憎い男を見つめた景 子は、悪態の一つも吐いてやろうと身構えるが、そこでようやく、この若者の一物 が、まだ自分の中にのさばっている事に気付き思わず息を呑む。 「もう、出したんだろう? それならば終わりなんだから、その薄汚いチ◯ポを、 さっさと抜いてくれ」 散々罵った挙げ句に軽蔑していた若者に嬲りものにされて、あられもない痴態を曝 す羽目に陥った景子は、とても真正面から正信の顔を見る度胸は無く、美貌を横に そむけたままで強がった。 「おわりだなんて、そんなツレない事を言わないでくださいよ。まだ1度しか出し ていないんですよ。こんなの、ほんのウォーミング・アップです、単なる前戯に 過ぎません。ここからがお楽しみの本番じゃありませんか」 若者のとんでもない台詞が、彼女のごく最近の記憶を呼び覚ます。今日の昼間、暇 つぶしに立ったテニスコートで、この目の前の木偶の坊の事を景子は軽く捻り、最 後には大の字にぶっ倒した。気分よく別荘に戻り昼食を取ったのち、気まぐれで彼 女は広間で他の人妻との他愛も無い世間話に加わった。そこで景子は、昨晩、この 若者と閨を共にした人妻から、いかに彼がタフなのかを吹聴されていたのだ。
「若いって、すごいわよね。あの子、1度じゃ終わらないの、立て続けに何度でも イケるみたい。それに、癪だけれど私と寝たあとに、沙苗さんの所に行って、も う一戦、やらかしたって言うから、もう驚くやら、呆れるやら… 」 その時には、そんな体力馬鹿野郎が本当にいるとは思えず、半信半疑どころか戯れ 言だと内心でせせら笑い切って捨てた与太話だったが、こうして一度噴き上げてい ながら、いささかも勢いの衰えも無く、彼女の蜜壷に納まる雄根の存在を感じれば 、ここに至りようやく景子は昼間の人妻達の話が真実であったことを思い知る。 「ちょっと待って、冗談じゃないわ。あなたも満足したでしょ? これでおしまい」 「あははは… 満足なんて、全然していません。景子さんはさっき、勝手に突っ込 んで、好きに出して良いって言っていたじゃありませんか。だから、今夜は最後 までとことん付き合ってもらいますよ」 テニスの時にも感じたが、目の前の若者の底知れぬ体力に怯えた景子は身をよじり 、なんとかこの窮地からの脱出を試みる。だが、情けないことに、絶頂を極めて間 も無い女体は快美の余韻に痺れていて、手も足もまるで力がはいらなかった。思う がままに動かぬ躯を訝る美女に欲情を煽られた正信は、彼女の哀願を無視して再び 律動に取りかかる。
「だめ、そんな、ああ、やめて、うごくな、この体力馬鹿! 」 やっとの思いで持ち上げた両手で、若者の分厚い胸板を精一杯に押し返してみるが 、生意気な美人妻の狼狽に少し溜飲を下げた正信はかまわずに、ぐしょ濡れの景子 の蜜壷を剛直で蹂躙した。 「やめろぉぉぉ、この野郎、調子にのるな、あっ… だめぇぇぇぇぇ、もう動くな 、抜け、ばか者! 」 いつまでも正常位ばかりでは如何に雄根の擦り上げでも単調だから、右手を美女の 膝の裏側に回した正信は、汗に塗れて喘ぐ美人妻の左足を持ち上げて肩に担いで見 せた。片方の脚を強引に持ち上げられたことで、激しく肉壷に出入りを繰り返す剛 直が、膣壁の一方だけを強く摩擦することになり、これまでとは違う快感が景子の 身に襲い掛かってきた。 「やめろぉぉぉ、貴様、このままでは済まさんぞ! くぅ… すぐに、このうす汚 いチンポを抜いて、私から離れろ、ケダモノ! 」 これまでとは異なる片寄った刺激が脳髄を快美の炎で炙る中、景子はけんめいに身 をよじり悪魔の様な凌辱者から逃げようと試みるが、元々体力的には、如何に彼女 が長年に渡り競技テニスで躯を鍛えていても、男と女の腕力の差は埋められるもの ではない。それに加えて不覚にも直前に散々に突き上げられた挙げ句、短い間なが ら無我の境地に追い込まれた景子だから、まだ手や足に甘い痺れが残り、とても目 の前の若い獣を振払うことなど出来なかった。そして、待つこともなく再び、彼女 は愉悦の渦に巻き込まれてゆく。
「あぁぁぁ、畜生、こんな奴に好きに犯られるなんて、悔しい! あっ、はぁぁぁ ぁぁぁ… 」 これまでは、テニスで鍛えた羚羊を思わせる優美で力強い美女とのセックスで、彼 女を脳乱に追い込んだ男は夫を含めて皆無だった。景子は本気になれば、どんなに 愛撫が上手で気分を巧みに盛り上げるテクニックを持った男であっても、挿入後は 他愛も無く喘ぎ、ものの数分で強烈な絞まりに負けてだらしなく精を漏らしたもの だった。 ボディビルで鍛え上げた筋肉隆々の馬鹿男が自信満々で彼女を組伏したこともある が、その一物が彼女の中にもぐり込むやいなや呆気無く暴発した時には、景子は悪 態を吐くのも忘れて、ただ失笑するしか無かった。見合の末に華飾の宴に到った夫 の変態趣味から、これまで景子は夫以外の色々な男達と肌を合わせる機会があった が、一度たりとて景子を満足させる者に巡り会ったことはない。それが彼女の矜持 をいやが上にも高め続け、そのプライドが元テニスの天才プレーヤーだったと言う 実績と結び付き、景子を伶俐で驕慢な人妻へと変貌させたのだ。 「あぁぁぁ、そんなに動くな、あっ… あひぃぃぃ… 」 雨霰と注いでいた罵倒が疎らになり、しかも声の勢いも失われて声色に心無しか牝 の媚びすら感じられる様になったから、正信は自分のペースで静かに、そして力強 く腰を前後させる。
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