「さあ、正信くん、行きましょう」 彼と美紗子をスワップ・サークルに紹介しながら、くじ運の悪さで今夜までお預けを 喰らっていた真弓子は、率先して若者に腕を絡めてシナを作る。 「今夜はよろしくね、正信さん」 真弓子に負けじと、やはり今夜まで縁が無かった清恵が、反対側から正信の腕を捉ま えた。 「あらあら、私が組むところが無いじゃない」 すでに一度、偶発的な出合いから肌を合わせていた沙苗は、戯けた口調で拗ねて見せ る。 「だって、沙苗さんは、もう正信くんと楽しんだのでしょ? 私と清恵さんは、まだ 今まで指1本触れていないのだから、これくらいは譲ってちょうだい」 「そうよ、さっきまで散々、正信さんとの事を自慢していた沙苗さんなのだから、今 夜は私と真弓子さんに優先権があるわよね? 」 偶発的だったと言っても、一足先に抜け駆けしていたマゾっ気の強い若妻に対して、 真弓子と清恵は共同戦線を張って牽制する。そんな華やかだが厳しい女の戦いを、正 信は面白そうに眺めていた。 「それじゃ、またね」 「そっちも楽しみでしょ? 」 全員が和気藹々でぞろぞろと階段を昇り、二階の廊下の突き当たりまで来ると、美紗 子の歓迎班は右の部屋に、そして正信と3人の美人妻は左側の部屋へと、それぞれ姿 を消して行く。 (へえ、こっちの部屋も、向こうと同じで多人数でのパーティを想定しているみたい だな) 基本的には高級ホテルのツインルームを思わせる部屋が多い中で、どうやら2階の廊 下の突き当たりの二部屋だけは、やや広めの間取りで寝室にはキングサイズのダブル ベッドが鎮座している。ぐるりと辺を見回して部屋の状況を確かめる正信を他所に、 3人の若妻が目を輝かせて互いを牽制している。
「ねえ、正信さん、お風呂に入りましょうよ」 真弓子の提案を断る理由は無いから、正信たちはワイワイ騒ぎながら洗面所兼脱衣所 に乗り込む。いくら一般の家庭よりも余裕を持っているとは言え、さすがに洗面所を 兼ねた脱衣所の面積は限られているから、最初に真弓子と清恵、そして2人が風呂場 に入ってから沙苗が着衣を脱ぎ後に続く。最後に残った正信が全裸と成り風呂場に足 を踏み入れると、3人の若妻の視線は彼の股間に釘付けとなった。 「うわぁ、凄い、うわさ通りに立派よねぇ… 」 「うん、うちの主人のと比べると雲泥の差だわ」 「ねっ、言った通りでしょ? それに大きいだけじゃ無くて持続力も大変なんだから」 真弓子と清恵が賛嘆の言葉を投げかける中で、ひとあし早くに正信と交わった経験を 持つ沙苗が、まるで自分の手柄の様に若者の雄根を自慢するのが何とも面白い。 「さあさあ、そんなところで、つっ立っていないで、ここに腰掛けてちょうだい、正 信くん」 沙苗が抜け駆けを自慢するならば、自分はこの若者をサークルに呼び込んだ功績があ ると気張る真弓子は、彼の腕を取り洗い場の椅子に座らせた。するとまず、真弓子が スポンジを泡立たせて彼の二の腕を擦りはじめる。 「あら、それならば私は背中ね」 真弓子に負けじと沙苗は手にしたスポンジで若者の広くたくましい背中を磨く。 「うふふ、残り物には、福があるのよ」 二人とは異なり、スポンジでは無く両手を擦りボディソープを泡立たせた清恵は、違 いに牽制し合う美人妻たちを他所に正信の真正面に跪き、美人妻達の美しいヌードを 見て勃起しつつあった若者の股間に手を伸ばす。 「うわぁ、清恵さんたら、狡い」 「まったく、美味しい所を持って行くなんて、ひどい」 真弓子と沙苗は口々に長身の若妻の抜け駆けを罵るが、清恵は周囲の華やかな雑音な ど、どこふく風といなしながら、首尾よく手にした若者の怒張を掌で丹念に洗い清め た。
「あら、もうこんなに硬くして、正信さんは意外にHなのね? 」 漁夫の利を得た清恵は軽口を叩きながら手慣れた様子で怒張を弄ぶので、若者は満足 に反応出来ない。 (意外にHって言ったって、こんなふうにサービスされて勃たない男はいないだろう に) 真正面から正攻法で挑んで来た美女妻の言葉通り、正信の一物は見る間に硬度を増し て隆々とそそり勃った。 「まあ、すごい、もっと大きくなったわ」 「こんなのが入って来たらと思うと、なんか濡れちゃう」 「大きいだけじゃないの、すごく固いんだから」 三人の美人妻の華やかで淫媚な会話が弾む中、その真ん中にどっかりと腰を落とした 正信は、さながらまな板の上の鯛の進境だった。ここ2日間に、立て続けに美しい人 妻たちと同衾したことで、些か自信過剰に成っていた若者は、たとえ恩義を感じる緒 方の要請とは言っても、一度に3人を向うに回す決断を下したことを少し後悔し始め ていた。
(まずいよなぁ… 正直、少し調子に乗り過ぎたかな? 一対一なら、まず問題ない し、仮に二対一でも、ちょっと無理すればイケると思うけれど、さすがに三対一だ と、かなり分が悪いかも? う〜〜ん、でも今さら、無理です誰かひとり出て行っ て下さいなんて、そんな、みっともない事は言えないし… ) 三人の美女の6本の手が遠慮も容赦もなく肌の上を這い回る感触は、生まれて初めて 味わう刺激で大いに正信の気持ちを盛り上げてはくれるが、それぞれが彼のスタミナ に期待を寄せて目を爛々と輝かせている有り様は、さすがに若者を威圧していた。 (え〜〜い、ままよ! こうなったら覚悟を決めて、行けるところまで突っ走るだけ だ! 奮起しろ! 横田正信) サークルの主催者である緒方の顔を潰すわけには行かないから、若者は目の前で裸身 をうねらせ奉仕する美人妻たちを迎え撃つべく下っ腹にグッと力を込めた。 「もう我慢できない、ねえ、正信くん、ちょっと立ってみて」 (とっくに勃っていますよ)と言う、オヤジギャグが頭に浮かんだが賢明にも口に出 すのを思いとどまった若者は、右隣に控える真弓子の指示にしたがい風呂用の低い椅 子からスックと立ち上がる。美紗子の隣室で暮らし、彼と年上の従姉妹をスワップサ ークルに招待してくれた美人妻は、手にしたシャワーのノズルを若者に向けると、彼 の下腹部の石鹸の泡を一気に洗い流した。
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