その15

 

 

 

 

(なんの因果で、こんな事に成ってしまったのだろうか? )

間宮哲男は風呂上がりの咽の乾きを癒す為にグラスのビールを飲み干した。時計

の針が夜の9時を回ったダイニングにはガウン姿の彼の他に人気は無い。末娘が

大学の長期休暇を利用して屋敷に戻っている間は、礼子との禁断の行為を自重し

ようと思っていたのだが、彼の用心は長女の淫蕩な笑みによって水泡と帰してい

た。

「今夜も、倉でまっています、お父様… いえ、哲男さん」

昼間、どれだけ決意を固めたところで、こうして自宅に戻ってしまうと、亡き妻

の面影を色濃く残す礼子からの誘惑は抗う事が出来ぬほどに魅力に溢れていた。

長女によって病没した妻の背徳の日記の存在を知らされた哲男は、己の信じてい

た世界が崩壊した事を強く感じたものだ。それに追い討ちを掛ける様に見せられ

た証拠の淫らなビデオの存在は、哲男を地獄の業火に叩き込むには十分すぎる品

物だった。彼は干したグラスにビールを注ぎ込みながら、衝撃的な真実を告げら

れた時の事に思いを馳せた。

 

 

「私、お父様の本当の娘じゃないんですよ」

哲男の心に致命的な一撃を加えたのは、これまで長女と信じて愛し慈しんで来た

礼子の口から漏れた一言だった。DNA鑑定の結果、この聡明で奥ゆかしく美し

い娘が、自分とまったく血の繋がらぬと言う残酷な現実が証明されていた。亡き

妻の不貞の事実もさることながら、生前の妻によく似た雰囲気をもつ目の前の娘

が、血族では無いと言う現実は彼の魂を慟哭の闇に突き落とした。

病気で亡くなった妻の罪を暴きたてた礼子は、DNAの鑑定書を父の元に残して

部屋を出て行ったが、あの時の哲男は娘を追い掛ける事も出来ずに、絶望に嘖ま

れて書斎の椅子から立ち上がる事さえ出来なかった。これは何かの間違えでは無

いのか? どこかに間違えを正すヒントは無いか? あえてDNA鑑定書の存在

を無視して、亡き妻が赤裸々に綴った日記を注意深く読み返したが、そこに記さ

れた内容は、礼子は実子では無い事実を補強する事はあっても、ひっくり返す要

因は何処にも見当たらなかった。

眩しかった昼の陽射しがいつしか翳り、書斎に照明が必要と成る頃になって再び

ドアがノックされた。彼の返事を待つ事なく開かれた扉の向こうには、おだやか

な微笑みを浮かべた礼子が佇んでいた。こんな悲しい真実をいち早くに知った娘

が、なぜ、こんなにも晴れやかな笑みを浮かべる事が出来るのか? 哲男は強烈

な違和感を胸の中に抱く。しかし、そんな違和感に長く拘泥している暇は彼には

無かった。哲男にはこれまで自分の血を分けた長女だと信じて疑う事の無かった

礼子に、是非とも伝えておかなければいけない事柄があるのだ。

 

「礼子、たとえその日記の内容が全部真実で、DNA鑑定の結果も間違いなくて

 も、それでも君は私の娘だ。これまで重ねて来た家族の年月と絆が揺るぐ事は

 無いと、私は信じている」

亡き妻の不貞の事実、そして鑑定の結果を踏まえた上で、哲男はそれでも美しい

娘を自分の子供だと言い切った。だが、そんな父親の言葉を聞いて、あろうこと

か礼子は眉を顰めて首を横に振ったのだ。

「いいえ、違います、お父様… いや、哲男さん。あなたは私の父ではありませ

 ん。私の父親は、亡きお母さまと共謀して哲男さんを騙した卑劣で野卑な獣で

 す」

礼子は呆気に取られる父を尻目に、サイドテーブルからビデオデッキのコントロ

ーラーを取り上げた。

「御覧に成って、哲男さん。これが、あなたの愛した、そしてあなたを裏切った

 女の本性よ」

テレビの画面に再生された亡き妻と、その愛人、そして愛人の友人達との間で繰

り広げられた桃色痴戯を見せつけられて、哲男は精神の平衡を失った。物静かで

貞淑だったと信じていた妻が、見ず知らずの輩に嬉々として股を開き、同時に2

人や3人とも性行為に及ぶ姿は哲男を絶句させた。

先立って日記で不貞の事実は露見していたが、こうして映像として記録された証

拠を見せられてしまえば、哲男の心が穏やかでいられるわけはない。嬉しそうに

見知らぬ男の男根をしゃぶり、大きく股を開いて次々と歪んだ性行為に及ぶ亡き

妻の狂気が、余りにも残酷な事実を知らされた哲男に伝播しても、それで彼を誹

るのは酷と言うものだ。

しかも、この衝撃的な露見を演出した礼子が胸に密かに思惑を隠していたとなれ

ば、なおのこと哲男に罪は無い。画面の中の妻の狂態から目の離せぬ哲男の傍ら

に何時の間にか摺り寄った礼子は、瞳を淫らに潤ませながら父親の強張る股間に

手を差し伸べたのだ。しばらくの間は長女の恥知らずな行為に気付かず、画面の

中で亡き妻が繰り広げる狂態に魂を奪われていた哲男だが、娘が彼のズボンのチ

ャックを開いたところで、ようやく礼子の不埒なふるまいに驚いた。

 

「なっ! なにをしているんだ、礼子! やめなさい! 」

慌てる父親を他所に、礼子は開け放ったチャックの中に手を延ばして固く成った

一物に指を絡めた。

「こら、礼子! 」

亡き妻の手放しの嬌声がテレビのスピーカーから漏れる中で、父親は仰天して娘

のふしだらな行為を諌めに掛かった。だが、狼狽する彼の瞳を礼子が悪魔的な笑

みを浮かべつつ覗き込んだ。

「ねえ、お父様。二人でお母さまに罰を与えなくちゃ、いけません。目を逸らさ

 ずにビデオの映像を御覧なさい。あの女はお父様の妻と言う立場にありながら

 、あんなに淫らに股を開いて、誰か見当も付かない輩にオマ◯コを開放してい

 るのですよ」

礼子に促されて画面に目を戻せば、そこで亡き妻は大股開きで股間に何処の犬の

骨かも知れぬ男の男根を迎え入れると同時に、他の男の一物を淫蕩な顔で頬張っ

て見せていた。過去の自分との閨の床では反応も乏しく、それが深窓の令嬢の奥

ゆかしさだと独り合点していた哲男にとって、その妻が肉便器女として男達に尽

くし、あまつさえ恥知らずな肉の交わりのビデオ撮影さえも容認する淫乱女だっ

たと言う事実は認めたく無かった。だが、映像で記録されている妻は、彼がつい

ぞ知る事も無かった牝の狂いをまざまざと見せつけて、何処の誰とも分からぬ男

との肉交に溺れて随喜の涙を流しているのだ。

「ほら、哲男さん、御覧なさい、あなたの奥さんは、とんな牝犬だったのよ。あ

 あ、あんなに太いオチン◯ンを、ずぶずぶとオマ◯コに入れられて、まあ、驚

 くほどに嬉しそうに哭いているわ」

画面の光景に再び魅入られて抵抗が疎かに成った父親の股間を弄りながら、礼子

は彼の耳もとで悪魔の呟きを続ける。

 

「お母さまのオ◯ンコは、見知らぬ男達の肉便器として大いに重宝されたみたい

 ですね。ほら、最初の男の射精が終わって、あらあら、お母さまのオ◯ンコか

 ら、あんなに見知らぬ輩の精液が溢れて来て… まあ、お休みする間も無く、

 もう次の殿方が性交を始められますのね。お母さまったら、嫌がりもしないで

 、うふふ… 御自分で殿方のオチ◯チンを、自分のオ◯ンコに導いていらっし

 ゃる」

礼子の言う通り、最初の男から溢れんばかりに精液を注がれた吉江だが、それに

満足する事も無く、立て続けに挑んでくる別の男の一物を手にすると、淫蕩な笑

みを浮かべつつ、それをぐっしょりと濡れた女陰に誘うのだ。艶やかな嬌声を張

り上げながら、妻が2本目の男根を受け入れた画像を見て、哲男の心の中で大切

な箍が音を立てて弾け飛んだ。父の目に狂気の炎が点った事を礼子は見のがさな

い。

 

 

 

 


次に進む

 

目次に戻る


動画 アダルト動画 ライブチャット