その12

 

 

 

「ちょ、ちょっと、まって… 智也、あんた、なにを考えているの? だめ、そこ…

 あっ… だめだってば、ここ、学校だよ? 分かっているの? だから、あっ、あ

 ひぃぃ… やめて、智也、だめぇぇぇ… 」

丈の極端に短いスカートを捲り上げた若者の手は、その中のショーツにまで達して、

指先がクロッチの布越しに敏感な部分に触れて来るから美樹子の混乱は極限だ。

「まってよ、智也、落ち着け、ここはまずい、だれか来たら… あっ… だめぇぇ…

 そんなところ、触るなぁぁ、智也のH」

彼女の抗議の声も虚しく、ついに若者の指はショーツの中にまで入り込み、直接女陰

を撫で始めた。

「ひゃぁ、ねえ、まってよ、智也、そんなことされたら、アタシ、あっ… あくぅぅ

 ぅ… 」

恋人の愛撫の巧さに煽られて、徐々に美樹子の抗議の声は掠れて行く。折り曲げられ

た中指が愛液の滑りでスムーズに出入り可能になったところで、彼は不意に美樹子の

股間から手を引いてしまう。

「あっ、なんで? 」

余りにも身勝手な恋人の行為を怨み、美樹子は若者を睨み付けた。すると智也は嬉し

そうにズボンのポケットから毒々しい桃色の大人の玩具を取り出したのだ。

「ぱんぱらぱ〜〜〜ん、玉子型ピンクローター」

その手の玩具への知識が乏しい美樹子は、彼が手にした小さなローターを見ても、い

まいちピンと来なかった。

 

「なに、それ? 」

「えっ、御存じ無いのですか? これは、こうやって使うのですよ」

再び智也がスカートを真正面まら捲り上げたので、思わず美樹子は恋人の手を捉まえ

て邪魔をした。

「あれあれ? 駄目ですよ、今日は1日、僕の言う事に何でも従う約束じゃありませ

 んか? それとも、あの言葉は嘘だったのですか? 」

「いや、嘘じゃないわ。嘘じゃないけれど… でも、だって、こんな… 」

吉野や蒲田には、罰ゲームとして着飾ったと語った美樹子だが、本当の罰ゲームの内

容は「1日なんでも言う事をきく」だったのだ。その一環として、まず目一杯にお洒

落して大学に来ることが言い渡されていた。そして、1時限目の講議の終了15分前

に抜け出して、こうして5階の空き教室に来ることも、あらかじめ指定されていた。

「たった二人のババ抜き勝負で10連敗した美樹子さんが悪いんですよ。それとも9

 連敗の後で『今度負けたら、1日、なんでもお前の言うことを聞いてやる! 女に

 二言は無い! 』 と、おっしゃったあの台詞は嘘だったのですか? 」

駅前の焼肉食べ放題のおごりを賭けたババ抜きの一騎討ちで、ものの見事に10連敗

を喰らった美樹子は、拗ねたような顔をする。

 

「だいたい、智也がババ抜きのプロ級の腕前だった知らなかったんだもん。あれは、

 本当にイカサマじゃないの? 」

ババ抜きで、しかも二人っきりの勝負でイカサマも何も無いだろう? ポーカーフェ

イスと言う言葉がこれほど似合わぬ女性を智也は知らない。彼がババを掴まされそう

になれば満面に笑みを浮かべ、逆に安全なカードに手をかければ失望落胆・悲憤慷慨

・阿鼻叫喚となる美樹子だから、ババ抜きで負ける方が難しい。

それでいて、あんなに単純なゲームで10連敗する美樹子の天然ぶりは、若者を大い

に楽しませてくれていた。負けが込み頭に血が昇った年上の美女に付け込んで、智也

は彼女に無理難題を吹っかけたのだ。

「嘘をつくつもりは無いけれど、智也、お前、すごくHだぞ」

「あれ? 知らなかったのですか? 僕は多分、空手部で一番Hな男ですよ。さあ、

 わかったら邪魔をしないで下さい」

濃密なキスを繰り返していた事から美樹子の女陰は彼女が思うよりも、ずっと濡れて

いた。指先が愛液で濡れた事を確かめた後に智也は彼女の蜜壷の中に、玉子型の淫具

をそっと埋め込んだ。

「なによ、これ? なんか、違和感が… えっ、なに、きゃぁぁ、動いているよ、ち

 ょ、ちょっと待って、これ、いやぁぁぁ… 」

指を使って彼女の膣の奥までピンクローターを押し込んだ智也は、うきうきしながら

コントローラのスイッチを入れた。すると、高性能な大人の玩具は彼の期待通りに膣の

中で微振動し始めたのだ。

 

「どうですか? 初めてのピンクローター装着の御感想は、ラジコンで管理操作が可能

 な優れものですが、有線の3倍もする高級品なんですよ。でも、そのおかげで、こう

 やって自分の家じゃ無い場所で、どこでも楽しめるんです」

「いやだよ、こんなの… はぁぁぁ… 気持ちわるい〜〜〜〜〜〜〜」

二人以外には誰もいない静かな教室だが、高性能のピンクローターは消音性能も高く、

近くにいる智也の耳にもモーターや振動音は聞こえない。ただ生まれて初めて膣に異質

な振動物体を埋め込まれた美樹子は、下唇を軽く噛み奇妙な違和感に悩まされている様

だった。

「さて、ローターを装着してもらったら、こんどは… 」

膣に異物を仕込まれた美女の前で智也がズボンのチャックを開き、すでに勃起していた

一物を表に曝け出す。

「さあ、美樹子さん、フェラチオして下さい」

余りにも大胆な後輩の言葉に美樹子は絶句した。

「本気? あんた、ちょっと、キャラ変わってない? ねえ、智也? 」

「えっ? そうですか? えへへ… 」

腕力で言えば、まったく勝ち目は無いが、今日1日は言いなりに成ると約束してくれ

たのを良いことに智也は主導権を譲らない。

「まったく、今度私が勝った時には、本当に褌一丁でグラウンド10周だからね」

股間で微振動する大人の玩具に悩まされながらも、その刺激が彼女の官能を、より高

めていた事もあり、この場は智也の言葉に素直に従う姿勢を見せる。素直に跪き、ひ

ょいと机に腰掛けた若者の股間に美貌を傾ける美樹子の隷属ぶりは彼を大いに昂らせ

た。

「ふん、まったく、もう… こんな鬼畜な奴とは思わなかったわ」

肉棒への口での奉仕の前に最後の捨て台詞を吐く美樹子は、上目使いで若者を睨む

が、その言葉さえも智也を有頂天にさせるだけだった。いくら文句を言っても彼が

態度を改める様子は無いから、美樹子は諦めて若者の雄根の先端を口に含んだ。

「くぅぅぅ… 」

ここは彼女の部屋では無く、もちろん智也のアパートでもない。まだ午前中の大学

の空き教室で愛おしい美女に口での奉仕を強いるアブノーマルな行ないは智也を陶

然とさせ、ただ口に含んでもらっただけで、危うく精を漏らしそうになっていた。

だが、もしも、こんなにも早くに射精に至れば美樹子から侮蔑の目で見られるに違

い無い。それに、おそらく今後は二度とは巡ってこないであろうチャンスを、むざ

むざと短時間で終えてしまうのは痛恨事なので、彼は思いきり息を吸い込み下っ腹

に力を込めて精通管を圧迫した。

 

 

 

 


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