その15

 

 

 

「ともや! お前、よくも! よくも! この野郎」

フルコンタクトの空手をこよなく愛し、破壊力満点の上段回し蹴りを得意とする美

女の怒号に智也は震え上がる。彼女の打撃をやわらげるプロテクターの類いは鍵の

掛かるロッカーの中に収納されているので、この窮地に彼を助けるツールにな成り

得ない。

「南無三… 」

残された最後の武器にすがりつき、彼はポケットの中で握っていたピンクローター

のスイッチを操作して最大振動を美女に見舞った。

「あっ… てめえ! 卑怯ものぉぉぉぉぉ… きゃぁぁぁぁぁぁぁ… 」

90分の講議の間中、蜜壷の中で強弱を付けて暴れていたローターの魔力は彼女を

想像を遥かに超えていた。おさまったと信じていた膣の疼きは爆発的な復活を遂げ

たばかりか、くすぶり燠と成っていた官能の炎は、瞬時に大火と成り美樹子はいき

なり高みに放り出されてしまった。悪ふざけにたいする制裁として五分の力で繰り

出した正拳突きは、彼の胸板に炸裂する前に萎え果てて、もうしわけ程度の智也の

胸を叩いたに過ぎない。

最後の気力を振り絞り続けて突き出した左の拳は、呆気無く彼の手で払い除けられ

る始末だ。しかも、卑怯なことに全身から力が抜けた美女のことを智也は抱き締め

ると、ローターを最大出力にしたままキスしてくるのだ。この奇襲攻撃の前では9

0分もの生殺しを強いられた美樹子はたまらない。非道を誹り反省させる為に繰り

出された拳は瞬時に解かれて、彼女は智也にしがみつき、お互いに唾液を貪り合う

熱烈なディープキスに及んだ。

 

「あの? ここじゃまずいですよね? へたをすると吉野さんや蒲田さんが来るか

 もしれませんよ」

「心配は無用よ、あいつらあたしがサボった3時限目の講議へ出ているもの。あの

 講議は出席が煩いから、あの連中がフケることは無いわ」

そこまで計算した美樹子のしたたかさに舌を捲いた智也は、安心して欲情に溺れた

美女が仕掛ける情熱的なキスを堪能する。

(よし、それならば、ここな責めの一手だ! 迂闊に熱を冷ませば、どんな目に合

 わされるか、いかん、それは不味い、不味すぎる)

ボコボコにされて部室の床に転がる自分の未来図を思い浮かべた智也は舌を絡め合

うキスを貪りながら、彼女の下腹部に手を伸ばす。ミニスカーをたくしあげた彼の

手はショーツの中に忍び込み、呆れる程に濡れた美女の股間に辿り付く。

「はぁぁぁぁ… 」

重ねられていた唇を振り解き、美樹子が背筋を反らせて悩まし気な声をもらす。膣

の中で暴れるピンクローターの刺激に加えて、彼の指が秘裂の表面を撫でた愛撫は

彼女を喘がせ、強烈な快美が走り抜けた下肢からは力が抜けてゆく。思えば90分

にも及ぶ前技を受けて来たのと同じ女体には、どんなにささやかな刺激であっても

命取りに成りかねない。股間から発せられる狂おしい熱のせいで躯がドロドロに溶

け出して行くような錯覚の中で美樹子は彼にしがみつく。

「後ろを向いて、ロッカーに手を付いてください、美樹子さん」

彼女の興奮は当然、智也にも伝播する。慌ただしくズボンを脱ぐ若者を目の前にし

て、美樹子は妖艶な笑みを浮かべながら彼の言葉に従いゆっくりと身を翻す。異質

な愉悦の虜と成り果てた美女の股間に手を差し伸べた智也は手早くショーツを脱が

せると、まずは指を2本使って彼女の濡れて爛れた膣をまさぐる。

 

「きゃぁぁぁ、智也のH! あっ、あひぃぃぃ… 」

愛液に塗れた桃色の淫具はツルツルと滑り、なんども彼の指を逃れて蜜壷の中で蠢

きながら場所を変えた。膣の中を彷徨うピンクローターの刺激は美樹子の脳乱を深

めて行き、彼女は目眩に悩まされながら、手を付いた鉄製のロッカーの扉を爪でガ

リガリと掻き毟る。

「あひぃぃ… おまえ、わざと、やっているんじゃないか? あっ… ひゃぁぁぁ

 ぁぁ… 」

いいかげんに焦れて来た美樹子の膣から、ようやく若者はピンクローターを回収し

た。桃色の淫具を捜すために蜜壷を捏ね回した指は愛液で濡れて光り、ようやく淫

らな拷問から解放された肉壷からは、男であれば誰でも奮い勃つ淫猥な臭いが発せ

られているので、大きく深呼吸した智也は動きを止めたピンクローターを脱ぎ捨て

たズボンの上に放り出すと、そのまま彼女の剥き出しの尻を捉まえた。

「いいですね? 美樹子さん」

「馬鹿! そんなこと、今さら聞くな! さっさと犯れ」

この期に及んで、愚問を発する若者に呆れ照れながら、美樹子は物欲しげに尻をう

ねらせる。まだ情交に不馴れな智也が、己の一物の根元を握り濡れた秘裂の表面を

擦ると、膨れ上がった期待と欲情を持て余して美樹子は獣の様な唸り声すら漏らす

始末だ。

(やっ、やばい! 美樹子さん、怒っている)

爆発的な劣情に嘖まれて、おもわずはしたない声が咽から溢れた美女の真意を誤解

した智也は慌てて狙いを定めると、そのまま怒張を泥濘と化した蜜壷に一気に突き

入れた。

 

「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ… 」

焦らし抜かれた女体に対する性急な挿入は凄まじい快美を巻き起こし、脳髄から子

宮に至るまで電撃的な快感が走る抜けた美樹子は、一瞬、意識を失った。だが、最

深部に達する侵入の後、さらにせわしなく出入りを繰り返し始めた雄根の刺激は、

彼女に長い間の気絶を許さない。さらに大きな昂奮と愉悦の予感に怯えた美樹子は

、意識を失うことも出来ぬまま喘ぎ咽び泣いた。

真面目な学生達で、ほぼ満杯だった教室で膣にピンクローターを押し込まれて、焦

らし抜かれた女体にとって恋人の一物は余りにも過激な魔力を秘めていた。これま

でに経験の無い大きなうねりの襲来の予感に怯えて、美樹子はイヤイヤと首を左右

にふり立てる。待ち望んでいた肉棒での一撃だが、いざ雄根が媚肉を掻き分けて侵

入してくると、美樹子は目の前で大きな花火が立て続けに炸裂するような妄想に捉

われて満足に息をする事も出来ない。股間で爆発した電撃的な快美は、その勢いを

まったく衰えさせる事なく脳天まで突き抜けた。

「はぁぁぁぁぁぁ… これ、これよぉ… これが欲しかった… あひぃ… 」

散々に焦らされた末の、とどめの一撃だったので美樹子は瞬時に愉悦に溺れて気が

遠くなる。脳味噌も豊かな二つの胸の膨らみも、引き締まった腰回りも、白く柔ら

かな太股も、鍛え抜かれたふくら脛も、なにもかもがドロドロに溶けて流れ落ちて

しまいそうな錯覚に捕われた美女は、意識が朦朧と成りながらも彼の突き上げに合

わせて淫らに尻を揺り動かす。

一方、昨日のトランプでの勝利を楯に取り、これまで恋人を玩弄し続けて来た智也

も、余りにも淫らに振る舞う美樹子に当てられて、そろそろ余裕が無くなって来て

いた。

(このローターって、すごい威力だったんだなぁ… 美樹子さんが、こんなに成っ

 てしまうなんて驚きだよ、まったく)

今日、仕掛けてきた幾つもの悪戯を責めるどころか、彼の予想を大きく上回る乱れ

様を見せる美女の負け姿が智也を大いに驚かせている。いま、こうして彼女の尻を

捉まえてゆるやかに腰を前後させると、蜜壷からは呆れるほどに愛液が溢れ出て、

床にポタポタと滴り落ちて染みを作っていた。

 

 

 

 

 


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