「はい、わかりました」 よもや学校の中で智代からメッセージを受け取ることになるとは思ってもいなかっ た少年は、頬が上気して赤らむのを感じつつ、俯いたまま掃除道具の収納されたロ ッカーの、立て付けの悪い薄っぺらな扉をこじ開けた。 (まいったな、こんなに顔を赤くしていたら、誰かになんかヘンに思われないか? ) 貧相で古びた帚を取り出しながら、そっと辺の様子を見回すが、長く続いた会議に 飽きていた先輩や同級生の部員達は誰も顔を赤く染めた少年の事など気にも止めず に、三々五々と、さして広くも無い図書準備室を後にしていた。己の自意識過剰を 思い知り、恥ずかしくなって更に顔を赤らめた芳弘は、部員全員が立ち去った後に 黙々と帚で部屋の中を掃き清めた。 使われたまま放置されたパイプ椅子をたたみ所定の位置にまとめ、さらに会議用に 準備された折りたたみ可能な長テーブルも片付けた芳弘は、準備室備え付けの大き なアナログ式の壁掛け時計を見る。会議が終わって20分が経過しているから、頃 合だと判断した少年は自分の鞄を手に取ると意気揚々と図書準備室を離れた。 土曜日の放課後と言うこともあり、運動部員以外の生徒はさっさと帰宅していて校 舎の廊下には人影も見当たらない。都合が良い事に誰とも顔を合わせることもなく 芳弘は目当ての生徒指導室へと辿り着き3つ並んだ部屋の一番奥の扉の前に立った 。周囲にまったく人の影が見当たらぬことを再度確認した少年は、ひとつ大きく息 を吸い込んでからドアを静かにノックした。 返事は無かったがガチャガチャと中から施錠を解く音が響いたので、芳弘は自分が 到達したことを中で待つ智代が認識したと考えた。その思いに間違いは無く、ドア を開けた美貌の女教師は満面に笑みを浮かべながら彼の手を取ると、やや強引に指 導室内に引っ張り込んだ。
「まってたわよ、ヨシヒロ… 」 後ろ手で器用に扉の鍵を閉めた智代は、清楚な女教師の仮面をかなぐり捨てて淫蕩 な笑みを浮かべながら教え子に抱き着いた。あっと思う暇も無く唇を奪われた芳弘 は、余りにも積極的で性急な美人女教師の行動に圧倒されて、ただ彼女の成すがま まにされるばかりだ。 彼女の自室に招かれた時には濃密で淫媚なコロンの香りにクラクラとしたものだが 、流石に真っ昼間の学校となると、まるで娼婦を思わせる強烈な香水を身に纏うわ けにも行かぬ女教師なので、長い髪から仄かに漂うリンスの香りが少年の鼻孔を甘 くくすぐる。夜の女を想像させる濃厚でしっこい香りも良いが、清純さを際立たせ るシャンプーかリンスのそっけない香りも悪く無いと思う芳弘の口の中に、以前の 狂乱の床を彷佛させるように智代は長い舌をヌルッと侵入させてきた。 (うわぁ、いきなりディープキス! なんか、智代先生、ノリノリだぁ… ) 場所は彼女にとっての職場である学校の、しかも本来ならば生徒の進路指導などに 使われるべき指導室で少年をかき抱き、唾液を啜り合うような濃密なキスを仕掛け てくる女教師の発情ぶりは、すぐに少年にも伝播する。 生々しい劣情を隠すことなく唇を合わせてきた智代の行為は彼を酔い痴れさせ、芳 弘も積極的に舌を使い彼女の激しいキスに応えてゆく。最初こそ面喰らったものの 、その後には彼女の発情に合わせるように舌を絡めて来た教え子の反応に気をよく した美貌の女教師は自分の舌を軟体動物のようにくねり捻らせ、芳弘の口の中で縦 横無尽に動き回らせる。 彼女の情熱的なくちづけにつられて、少年も未熟ながら懸命に舌を動かして智代を 大いに喜ばせた。ピチャピチャと淫らな音を立てながら教え子とのキスを堪能した 女教師は、ようやく少年から唇を離すが啜り合った唾液が互いの唇の間に糸を引き 、小さな逆アーチを作る有り様は芳弘の目を釘付けにする。 「ふぅ、まだ童貞を卒業して間も無いのに、ずいぶんとキスが上手になったわね、 ヨシヒロ」 教室とは異なり名字では無く名前で呼び掛けてくれるのは嬉しいが、あまりにも不 自然な女教師の発情ぶりは、かえって芳弘を冷静にさせていた。
「こうやって、ここで誘惑しろと言うのも、前澤先生の命令なんですか? 」 情熱的なくちづけを交わした直後に妙に冷静な口調で糾弾する少年を、智代は目を 丸くして見つめ、後にバラの花のように艶やかな笑みを浮かべた。 「どうして、そう思うの? 」 「今までそんな気配は微塵も無かったのに、いきなりの呼び出しで、いきなりのキ スですからね。サドの前澤先生ならば、山口先生を辱めるために、これくらいの 酷い事は平気でやるだろうと思ったんです」 先日、女教師の自宅マンションの寝室での逢瀬のあと、闖入して来た前澤に対して 見せた智代の絶対服従のマゾ奴隷女の姿は少年の目に焼き付いている。智代が多く の級友の中から自分を選んでくれたことは嬉しいが、憧れの女教師が前澤の命令に 従って不埒な所行に及んでいると思うと、芳弘は多少面白く無かった。そんな教え 子の微妙な心の機微を敏感に感じ取った美しい女教師はコロコロと鈴の鳴るような 声で笑った。 「うふふ… そうよ、御明察。御主人様から君を学校の中で誘惑するように命令し ていただいたの。でもね… 」 思わせぶりな目をして智代は告白を続ける。 「御主人様の御命令はね、じつはそっと私の背中を押して下さったことになるの。 前々から、学校で生徒をたべてしまいたいと言う私の願望を御主人様が察して下 さって、勇気が無くて、あと一歩を踏み出せなかっただらしのない私に、踏ん切 りを付けてくださったのよ」 美貌の女教師の意外な言葉に、少年は驚き目を見張る。 「私の本当の願いは、授業中の教室で生徒の皆に犯されること… 30人以上の生 徒の皆に代わる代わるに犯されて、その姿を皆に見てもらって笑い者にされたり 、罵られたりすることを思うと、ああ… 目眩がするほどに昂奮するわ」 白さが際立つブラウスの胸のボタンをゆっくりと外しながら、智代は恍惚とした顔 で話し続ける。
「授業中にいきなりパンティを脱いで、教壇の上に乗って大股開きでオナニーしな がら、皆に犯してって叫べたら、どんなに良いかしら。まだ女を知らない新鮮な ペニスが何本も私のオマ◯コを見て勃起する中で、休む間も無く30人以上から 犯される光景を想像すると、それだけでイッちゃいそうなのよ」 ブラウスを脱いだ美しい女教師は、つぎにフロントホックのブラも簡単に外して、 やわからなマシュマロを彷佛させる二つの胸の膨らみを解放して見せた。 「でもね、それとは別に、こうやってお気に入りの生徒と学校で淫らな行為に及ぶ って言うのも、すごく昂奮するの」 上半身が裸になった女教師は目を爛々と輝かせて芳弘を見つめる。 「クラスのみんなの目を盗んで、こうやって君を呼び出して、そして学校の中で誘 惑するなんて、ああ、最高よ。私はいつも教壇の上で生徒のみんなから目で犯さ れているのに、現実の社会では生徒はみんな従順な羊ばかりで、私の事を実際に 乱暴に辱めてくれる子なんていやしないんだもの」
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