その24

 

 

 

 

閉め切られた寝室の中でエアコンが低い音を立てて懸命に仕事に励んではいる

が、設定温度が間違っているのか? はたまた室内の男女が繰り広げる濃密な

肉の交わりが想定を上回る熱量を発散させているのか? 肉欲に溺れる二人の

大人だけでは無く、まだ傍観者の立場に甘んじている少年の額にも玉の汗が浮

き出て、やがて雫と成って頬を伝い流れ落ち絨緞に小さな滲みを作っていた。

科学教師の前澤と、担任の教員である智代との性行為を見るのはこれが初めて

のことでは無い。

サドの血を滾らせる前澤の命令に従い、教え子を誘惑するに至った智代の痴態

を目にするのは今度で2度目だが、最初の時は前澤の出現が余りにも唐突だっ

たので、いったい何が起きているのか、わけのわからぬうちに教師同士のセッ

クスを目撃する羽目に陥っていた。だから、もしも、あの夜の事を第三者に問

われたならば、確かなことなど何ひとつ口にする事は出来ない。

ショックの大きさもさることながら、いきなり現れた前澤に対して奴隷女の礼

を尽くす媚態を隠さぬ智代の態度に驚いた少年は、目の前で繰り広げられた二

人の淫らで情熱的な肉の交わりのことを、しっかりと憶えていることは出来な

いでした。

しかし、さすがに2度目ともなると、如何に少年が初心な坊やであっても多少

は心構えも可能となる。それに彼を呼び出したのが敬愛してやまなかった智代

では無く、彼女の主君として傍若無人に振る舞う前澤だったことも、このプレ

イを予感させてくれたから、芳弘はそれなりに覚悟を決めて女教師のマンショ

ンに赴いていた。実際、智代が淫に狂い御主人様と崇める前澤の股間に美貌を

埋めてフェラチオに興じる痴態を見せつけられても、その後、自ら男の上に跨

がり股間に手を伸ばし、前澤の屹立を己の蜜壷に誘い込み女性上位で狂おしく

淫らな舞いを見せつける狂態も、これまでに無く冷静に見つめることが出来て

いた。

けして昂奮の欠片も無いとは言わない、それどころか股間は痛い位に狂い滾り

、放置されていることに抗議していた。だが、とんでもなく淫らな振るまいを

見せつけられているのに、何故か心の片隅には智代の牝の狂いを冷徹に見下し

、マゾの血脈に翻弄される美人教師を蔑む自分に多少の驚きを覚えてさえいた。

少し前に、やはり前澤の命令に従い、女教師として勤務する学校において、放

課後の生徒指導室に少年を呼び出し、教員としてはあるまじき行為に誘われた

時から、彼は智代に対する思いが急激に変質している事を自覚して、少し悲し

い気分に成っている。

最初に彼女のマンションに招かれて、そして誘惑された時には、少年にとって

憧れの女教師は女神とも女王とも呼べる崇拝の対象であり、彼女に選ばれて教

師と生徒との間の一線を踏み越えた恍惚は、あるいはセックスで得られる快感

よりも大きかったかもしれない。もちろん童貞を捧げる行為の中で、彼は女体

の神秘を十二分に堪能した。

凛とした気高い態度で教壇に立つ美人饗しを夢中で組伏して甘い鳴き声を耳に

した時の芳弘は、彼女の事を真剣に美の女神の化身とまで思い込み崇拝を深め

たものだ。地上において唯一無二の絶対的な美を体現したと信じた智代が、実

は少年を誘惑したときには既にサド教師の前澤の手により儚く手折られていた

ばかりでは無く、そこいらの風俗嬢顔負けの痴態を嬉々として演じる売女に堕

ちていたことは少年には痛恨の一撃となっていた。

マンションで初めて女教師とインモラルな関係を結んだときには、それほど深

い考えは無く、ただ憧れの女教師を抱いたと言う征服感と、世間にはけして明

かせぬ秘密を彼女と共有したと言う満足感に溺れていた芳弘だが、それは彼に

は余り尊敬の念も無く、他の教師達の中に埋もれていた前澤と言う男の描いた

絵図に則り動かされていただけで、言わばサド科学教師の掌で不様に踊らされ

ていたに過ぎなかったのだ。

智代の意志で彼女に選ばれて自宅に招かれ、男と女の間になったことに有頂天

と成り、その裏側にあった残酷で淫媚な謀に気付かず、ただ舞い上がっていた

過去の自分の脳天気な有り様を思うと、芳弘は顔から火を噴くほどに恥ずかし

く、そして間抜けな自分を弄んだ目の前の二人には怒りと憎しみと嫉妬が複雑

に絡み合った視線を向けるだけだ。

敬愛していた美しい女教師が自分だけのモノでは無く、それどころか自分は二

人にとっての倦怠期解消の為の刺激剤程度の存在だと自覚しても、彼は目の前

で繰り広げられる教師たちの淫媚な肉の交わりから目を背けることは出来なか

った。このまま無言で女教師のマンションを立ち去り、自宅に逃げ帰って自室

に隠り布団を頭から被って、これまでのことが全部無かったことに出来たら、

どんなにか気楽になれるだろう。

しかし、禁断の実を齧り、芯まで貪り喰らったことを自覚している少年は、教

育者としてあるまじき行為に及ぶ二人の教員の乱行の場から逃げ出すこ気には

到底なれない。傷付いた自尊心は心の隅で小さく悲鳴を上げているが、憧れの

女教師が乱れよがり哭く有り様を見せつけられると、いつの間にか自尊心の悲

鳴など掠れて聞き取れなくなっていた。複雑な思いを胸中で噛み締めながら立

ち竦む少年を、奴隷女を自分の上で自由に暴れさせていた前澤が面白そうに見

つめた。

 

「またせたな、新田、そらお前も参加しろよ」

騎乗位で繋がったままの女教師を翻弄しながらの前澤の言葉に少年は戸惑いを

隠せない。

「ぼさっとしてないで、服を脱いでこっちに来い。まずはフェラチオだ」

科学教師の言葉に促されて、芳信は慌てて着衣を脱ぎ捨てる。男女の教師達の

痴態に刺激されて勃起した男根が邪魔になり、多少ブリーフを脱ぐのに手間取

ったが、それでも芳弘は素早く全裸になると前澤建ちの方に歩み寄った。

「そのままベッドの上に乗って、智代にチ◯ポをしゃぶらせろ。ほら、智代、

 二本目のチ◯ポの登場だぞ」

前澤の指示にしたがいベッドに昇り二人の傍らに陣取った少年の股間に、なん

と快楽に酔い痴れて虚ろな目をした智代が手を差し伸べて来たではないか。蜜

壷には御主人さまである前澤の雄根を呑み込み腰を淫らに蠢かさながら、智代

は淫猥な笑みを浮かべて二人目の御主人様と思い定めた少年の勃起した男根に

指をからめると、そのままゆるゆると前後に擦り始めた。

「どうだ? 智代、2本目のチ◯ポだぞ、嬉しいだろう」

「あふぅ… 御主人様、恥ずかしいです、でも、嬉しい、チン◯が2本も… 」

目の前に突き出された少年の初々しい一物に、智代は恥じらう台詞とは裏腹に

しゃぶりつく。すでに教員2人の痴態を嫌になるほどに見せつけられて、隆々

とそそり勃っていた男根は、すぐに女教師の唾液塗れと成りツヤツヤと鈍く光

り出す。

腰の動きを少しも休むこと無く、それでいて少年の股間に顔を差し伸べてフェ

ラチオに興じる智代の乱れ姿は息を呑むほどに美しく淫らで、童貞卒業間も無

い少年はたちまち圧倒される始末だ。傍観者だった時に感じた心の中の蟠りが

呆気無く氷解するのを、少年は複雑な思いで受け止めていた。

憧れの女神からマゾ淫売に堕落した智代に対して怒りや不満や侮蔑が入り混じ

った思いを持て余していたのに、いざ、こうしてインモラルな行為に及べば、

それらの余計な感情は霧散して肉欲だけに捕われる己の御都合主義を恥じるだ

けの理性を、まだ芳弘は持ち合わせていた。思春期特有の奇妙な潔癖さと、こ

れまた思春期特有の底知れぬ欲情の狭間で知性や良心は耳障りな程に軋むが、

やがて欲情が加速度的に膨れ上がり、他の存念を蹴散らす有り様を感じて、少

年は己の自分勝手を疎ましく、そして後ろめたく思うばかりだ。そんな芳弘の

未熟な心の葛藤などよそに、美しい女教師の口での愛撫には、いっそう熱が隠

って行く。

 

 

 

 

 


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