「面白いだろう? 初めて見た時から、これは使えるって思って、即座に買い求 めておいたんだ」 テーブルの上で沈黙した青い特大のローターを指で摘んで持ち上げた前澤は、ま だその使用意図を掴みかねている少年の目の前に誇らし気に翳した。 「これと同じものが、もう智代のマ◯コに入っているって言ったら、お前、どう 思う?」 前澤の言葉に驚いた少年は、大きく目を見開き思わず2〜3歩後ずさる。 「まっ、まさか、そんな… 」 女性にとって結婚式は特別なイベントに他成らない。生涯で一度だけ(多少の例 外はあるが… )多くの招待した客の前で純白の(作者の趣味)ウエディングド レスを身に纏い、祝福の輪の中で至福の一時を過ごし、未来の伴侶と共に幸福を 分かち合う… そんな神聖にして荘厳な式典を、目の前のキモデブ科学教師は自 らの手でぶち壊そうと言うのか?前澤の恐るべき本性を改めて思い知らされた少 年は、ただ息を呑み目を丸くするばかりだ。 「あの、まさか、先生は、これで式の最中に智代先生を、その… 」 「ば〜〜か、俺は新郎だぞ。その俺が式の最中にコントローラーを操作なんて、 出来るわけないだろう」 前澤が式をぶち壊す意図のない事を知らされて、少年は思わず安堵の溜息を漏ら す。だが、芳弘はキモオタ教師が邪悪な笑みを浮かべ続けている意味を誤解して いた。 「目の前には牧師と、その助手だろう? それに1メーター程度しか離れていな い所に、智代の親父、あと見届け人の爺、ホテルの関係者、なんて連中がうじ ゃうじやと鬱陶しい中では、さすがの俺も、こんなコントオローラーを人目に 付かずに操作することは出来ねえ。そこで、お前の出番だ、わかるな? 芳弘」 純白のタキシードを着込んだ科学教師は、右手のコントローラーを気軽に少年に 放り渡す。
「うわぁ」 慌てて両手を差し伸べて飛翔体をキャッチした少年は、まだ前澤の意図が読み切 れず怪訝な顔をする。 「招待客が多すぎて、お前を正式に結婚式の行なわれる教会に客としては呼んで やれねえ。だから、お前は花嫁の介添えの助手と言う名目で、最後に教会に入 って出入り口のすぐ近くで立ち見する段取りにしてあるんだ」 糸のような目を更に細めて前澤は唇の端を吊り上げ微笑む。 「こいつは好都合なんだぜ、つまらねえ式の間中、参列者の目は俺と智代を注目 しているだろう。間違っても、列の一番後ろの、そのまた後ろの壁際で突っ立 っているお前の手元を気にしている奴はいない」 ここまで説明されれば、如何に芳弘が鈍くても前澤の目論みを分からぬはずは無 かった。 「ぼっ… 僕が、僕なんですか? 僕が式の最中に、これを使えと、そうおっし ゃるんですか? 」 「ピンポ〜〜ン、御明察だよ、ちょっと試しにスイッチを入れてみせろ」 長方形の小さなコントローラーの突起物がスリットに沿って上下出来るから、芳 弘はおっかなびっくりで突起を上に押し上げて見る。すると、前澤の掌に乗せら れていた青い楕円形のローターが震え出すではないか! 「見ての、いや聞いての通り、これだけ強力な振動なのに騒音は極めて微弱なん だ」 確かにテーブルの上を跳ね回った時には煩かった振動音だが、前澤の掌で震えて いる今は、よほど耳を澄まさなければ騒音を聞き取ることは難しい。 「なんでも、NASAが研究していた宇宙開発プログラムの副産物である小型モ ーターと、シリコンゴムの技術を応用しているらしい馬鹿馬鹿しくも凄い代物 なんだぞ」 コントローラーを操り、ローターの振動の強弱の具合を確かめはしたが、それで も芳弘の顔には逡巡の影が濃い。
「でも、こんなことじゃ… 」 「まあな、あの売女に、こんな生易しい刺激じゃ、物足りないだろうと言うお前 の主張もわからんではないが、その点に抜かりはないぞ」 少年の台詞の意味を180度取り違えた科学教師は、己の加虐癖を隠すことなく 不敵に微笑む。 「まえもって、あの淫売のマ◯コには強烈な媚薬をたっぷりと塗込んでおいたの さ。まだ智代がギャーギャーと煩い女だった頃に使って、黙らせた実績のある 媚薬だから、その効能に疑問の余地は無い。婦女暴行で訴えると叫んでいた馬 鹿女を、ものの30分ほどで篭絡して、最後には自分から股を開いて犯ってく れって泣き喚いた優れものなんだ。そいつを塗られただけでも、目一杯に盛っ ている上に、マン◯の中で特大のローターが暴れたら、どうなるか分かるだろ う? くくくくくくく… 」 こんな強い振動を生みだす異物を膣に仕込まれただけでは無く、理性を崩壊させ る悪魔の媚薬まで塗り込まれているとは… 想像を遥かに超える鬼畜ぶりを発揮 する科学教師の所行に呆れて、芳弘は混乱を深めた。 「あの、こんな事をして、智代先生は大丈夫なのですか? 自分の結婚式なのに … 」 女性であれば幼い頃から憧れるであろう結婚式を、こうも邪悪に汚す行為に勤し む科学教師を見つめて、少年は思わず問い質す。 「別に文句は言ってなかったぜ、それに嫌ならば自分でそのローターを外してゴ ミ箱にでも放り込めば、それで済む事だ」 淫に堕ちた奴隷女教師に関して絶対的な自信を持つ前澤は、こともなげに言い放 つ。 「自然には落っこちないように、SMプレイの小道具の特殊な下着を身に付けて はいるが、そんなものはトイレにでも駆け込んで脱ぎ捨てりゃいい。結構大き なローターだが、その気に成りゃ、いくらでも自分でほじくり返すことは出来 る。あの売女が嫌ならば、そうするだろう」 少年の逡巡を嘲笑い、前澤はテーブルの上のシャンパングラスに手を伸ばす。 「でも、俺が式の裏の段取りをアイツに聞かせていた時も、ついさっき、最後の 打ち合わせと称して、ここに売女を呼んでマンコに媚薬を塗り、それで、こい つと同じ型のローターを仕込んだ時にも、あの淫売は嫌がるどころか、妙に盛 り上がっていたぞ」 花嫁の膣に挿入済みな物のと同じ型式のローターをテーブルの上に転がして、前 澤はシャンパンのグラスを煽る。 「だから、賭けてもいいぞ、あの淫売は絶対に自分でローターを外したりはしな い。それどころか、式の最中に最後列に陣取ったお前が、どんなタイミングで 自分を嬲りものにしてくれるか? 期待して待っているに違い無い」 飲み干されて空になったグラスにシャンパンを注ぎ込みながら前澤が嘯く。
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